三代目徒然なるままボヤッキーニッキー

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全員受賞者

なんですわ、今日のにぎわい座「第53回 上方落語会」。
上方落語家だけによる NHK新人落語大賞 受賞者の会

↑このメンツ!上方落語好きにはヨダレが出るほどたまらんわ。
…と考えるのは皆同じらしく、今日のにぎわい座はいわゆる大御所の独演会でも、人気者の二人会でもないのに、まずまずの入りで、ここ最近のにぎわい座の上方落語会にしては大盛況。
本日の番組

開口一番(笑福亭呂好):「鉄砲勇助」
桂雀太(2016年受賞):「遊山船」
桂よね吉(2007年受賞):「蛸芝居」
《仲入》
桂佐ん吉(2015年受賞):「稽古屋」
桂三若(2001年受賞):「夢の続き 」
まずは呂好さん。
「女風呂の「呂」に、「好」き、と書いて呂好です。」
って、おい!プロフィールには「芸名「呂好」の由来は「皆から好かれるように」て書いてあるやないか(笑)。
松鶴師匠の弟子の呂鶴師匠のお弟子さん。どう聞いても
   *   *
 *   + うそです
  n ∧_∧ n
+ (ヨ(*´∀`)E)
  Y   Y  *
な遣り取りで客席を十分にあっためてくれました。ていうか、「千に三つしかホンマのこと言わん」ていうからには「鉄砲勇助」なんだろうなと思ったんだけど、「日本一のウソつき」のくだりはナシ。こんな風に時間の調整で途中ぶった切るていうのも、前座あるある。

受賞者の中では最新の雀太さんは、去年の若旦那独演会@にぎわい座でもマクラで披露した、「落語家と行くなにわクルーズ」の宣伝。
かーらーの、造幣局の通り抜けがここ数年、混雑がどんだけ目立つか。そうですか、混むんですね。いっぺん、行ったろと思ってましたが、なかなか大変そうですわ。
船の話がでたところで、「遊山船」。今日は、豪雨の上にちょっと寒いけどね。
雀太さんの喜六は結構ツッコむところはツッコむ、反射神経のいい喜六って気がします。つまり、清八との掛け合いが漫才聴いてるみたいでメリハリがあって面白い。

仲トリ、よね吉さん。お見かけするたびなんというか、その恰幅が…(以下略)。
今日イチ盛り上がったんちゃうかなってくらい、マクラから噺のサゲまで笑いっぱなし。腹筋壊れるかと思ったわ。
吉朝師匠の思い出話でいい話ダナーで終わるかと思いきや、師匠が歌舞伎の「柱巻きの見得」が好きで好きでしょうがなかったことから、いつでもどこでも柱さえあればやりたがったというエピソードを暴露。吉朝師匠も彼岸から笑ってはることでしょう。
で、うまいことそれが「蛸芝居」の中に出てきて、客が「あっ!」と気づくわけです。
マクラで歌舞伎と落語は似てるんですよ〜と言いながら、¥18,000と¥3,100の差を何度も(しつこいほど)言ったり、途中で出て行ったお客さんが戻って来た途端「お帰りなさい」と客イジリしたり、圧倒的ににぎわい座を支配してました。もうしまいにゃ、何言ってもおかしくてどっかんどっかんウケてる。
今日は、全体的に総身内かってくらいお客さんのノリがよくて、どの噺家さんもノってたように思います。

よね吉さんが「この雨の原因は後で出てくる佐ん吉のせいでして。あいつ、雨男なんですよ」とマクラで振ったので、仲入り後、佐ん吉さんが登場するや否や「雨男!」←「蛸芝居」のノリをまだひきずってるw
佐ん吉さんも「あのイケズな兄さんも、わたしが入門した頃はシュッとしてはってね…。甘いもん食べてたらああなってね」と言った途端、後ろによね吉さんがーっ!←本日のハイライトw
あ、シュッとしてた頃の兄さんをご覧になりたい方は、是非『ちりとてちん』のDVDでご確認ください。
「稽古屋」は、若旦那の方が好みかな〜。お師匠はんの色っぽさや踊りのしなやかさは、若旦那の方が美しいのよね。
佐ん吉さんはね、もう少しイケズだったり、ツンツンしてる人物の方が上手いと思うんです。とはいえ、サゲ前のお稽古中におみっちゃんがゲラゲラ笑っちゃう原因が、「今来たおっちゃんが」草履を乾かしてるんじゃなくて、「お師匠さんの帯を解いてます」と色っぽくなってたとこは面白かった。

さて、大トリはざこびっちの義理の息子(=次女の夫)だった三若さん。
今日唯一の創作落語で、タカシくんが寝落ちするたびに未来へ未来へ時が進む。最終的には還暦直前にまでなってるところで、最初の六歳児に戻る。
「夢を諦めずに、これから頑張って夢をかなえよう」と決心したところで、どんなに呼びかけても起きない、あの世へ逝ってしまったタカシ…というサゲ。
SFっぽくもあり、ものすごく深くていい噺なんだけど、ちょくちょく挟まれる小ネタが面白くて笑いっぱなし。
「タカシ、キャッチボールをするから、それを手に取りなさい」
「うん、お父ちゃん。これがTRFだね」
「グローブだ、タカシ」
↑TRFとか、久しぶりすぎて一瞬分からんかったわww

幕が下りて、帰ろうとすると、ななななんと!
三若さん含めた本日の出演者の皆様が三階ロビーにわらわらと来て下さって、そのままお見送り!
繁昌亭では、終演後、出演者が外まで出てお見送りしてくださるんですが、まさかにぎわい座でやって下さるとは!
今日の回、最初から最後まで本当に面白かったし、いい趣向だと思うんで、是非またやっていただきたいと思います。
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さらば、円歌師匠

三遊亭円歌さん死去=元落語協会会長「山のあな、あな」、88歳
「授業中」などの新作落語で人気を集めた落語協会最高顧問の三遊亭円歌(さんゆうてい・えんか、本名中沢円法=なかざわ・えんぽう)さんが23日午後1時25分、結腸がんによる腸閉塞(へいそく)のため死去した。88歳だった。東京都出身。葬儀は27日午前10時30分から東京都港区南青山2の33の20の青山葬儀所で。喪主は妻中沢令子(なかざわ・れいこ)さん。葬儀委員長は落語協会の柳亭市馬会長。

 岩倉鉄道学校(現・岩倉高校)卒。旧国鉄で駅員として勤務し、戦後間もなく二代目円歌に入門した。
 1948年二ツ目に昇進し、歌奴を名乗って高座に。駅員時代のエピソードを交えた出し物で売り出した。自作の新作落語「浪曲社長」などで人気を博し、有名なドイツ詩人の詩の一節「山のあなたの空遠く…」をネタにした「授業中」のフレーズ「山のあな、あな…」は流行語になった。
 58年真打ちに昇進し、70年三代目円歌襲名。自伝的な落語「中沢家の人々」で高齢化社会を風刺し、85年には日蓮宗本法寺で得度、てい髪して話題をまいた。
 96年から2006年まで落語協会会長を務めた。(2017/04/24-18:47)

米團治襲名披露公演や米朝一門会なんかに、一件全然関係なさそうな円歌師匠がちょいちょいいらしてたんですが、米朝師匠一周忌あたりの一門会だったかなぁ。円師匠自らカミングアウト!
何と円歌師匠は米朝夫人を口説いたことがあって、一時期、若旦那は円歌師匠の子どもでは?なんて疑惑があったとかなかったとか。
ま、若旦那は若かりし頃の米朝師匠にクリソツなんでそれはないでしょうけど。



ご冥福をお祈りします。
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(KQに)ゆれて湘南


↑今の若い子は知らんだろうが、ヤックンの奥さんだよ

JRで逗子に行くか、京急で新逗子へ行くか悩みましたが、乗車賃を調べて迷いなく京急で、ギリ湘南エリアの逗子にきました。
相変わらず工事中(〜9月)のため使えない鎌倉芸術館の代わりに、今年も「鎌倉はなし会」主催の「米團治独演会」が逗子文化プラザで開催されるからです。

早く大船に戻りたーい!
せっかくキモノで行こうと思ったのに、朝からどんより今にも降りそうだったのであきらめました。ちっ!
本日の番組

2017.4.22
「みかんや」:桂 慶治朗
「稽古屋」:桂 米團治
「壺算」:桂 歌之助
「京の茶漬」:桂 米團治
-中入-
「たちぎれ線香」:桂 米團治

この会はいっつも開演前に席亭からご挨拶があるのですが、その前からずっと鳴り響いてた太鼓が若旦那によるものだと教えて下さってありがとうございます!
つか、そういう客入りの時の鳴り物って前座のお仕事では?なんかすっごくレアな場に居合わせてラッキー♪

もうすっかりいっぱしの上方落語ファンとして、たいていの前座ネタは聴いたことあるもんだと思ってたのに、今日の慶治朗くんの「みかんや」って初めて聴きました。
ちょいちょい噛んでたけど、全体としてはテンポも間合いも滑舌もよく、若旦那の末っ子弟子の成長っぷりにお母さん、嬉しいわ←誰がやねん
それより、そろそろアー写を変えましょう。それこそ、誰やねん状態でっせ(笑)

今日の若旦那の最初のお召し物は、濃い目の紫の羽織に薄紫のお着物。
「鎌倉はなし会で上方の噺家の独演会が開けるのも、ひとえに父、米朝のおかげでございます」と笑いを取る、七光り利用しまくりの若旦那(笑)。
この開き直りっぷりと、マクラでも披露するええかっこしぃっぷりが若旦那の若旦那たる所以。
でも自分で「ええかっこしぃですねん」って自覚した上でサラッと言えちゃう辺り、育ちの良さが垣間見えると思うの。ほんとにゲスいええかっこしぃは、自分で認めないよね。
「稽古屋」は落語会でもCDでも何度も聴いてるのですが、やはりお師匠さんの踊りの所作が美しい(お母様の御指導の賜物か)。
というわけで、聴くより観る方を強くお勧めする次第であります。

若旦那の独演会ではちょいちょいお目にかかってる歌之助さんは、「オレオレ詐欺」のマクラから「この噺は詐欺の話なんですが、それを分かった上でお聴きください。そうじゃないと最後まで何が面白いのか分かりません」と、「壺算」。
あー確かに。冷静に考えればムチャクチャな話なのに、途中であれ?とナットクしちゃうんだよね。
15分の噺のために、往復8時間、お疲れ様でした(笑)。

中入り前、若旦那は薄紫の羽織に黒のお着物で、あっさり短めの「京の茶漬け」。
「上がってぶぶ漬けでも」と言われたら、空気読んで帰りましょうねというお約束を、「是非とも食べてみたい」と言うことで、わざわざ昼時にお邪魔した大坂の男の噺。
なので、マクラはいつもの「尼崎は兵庫でも大阪でもない」から始まって、「京都と大阪、こんだけ違う」からの「イントネーションの違い講座」。
ここだけ聞くと「はてなの茶碗」かなーと思ったんだけど、落語が三席続いた後だからねぇ。しょーもないサゲの「京の茶漬け」がぴったりだな、と。

最後は、唯一ネタが分かってた「たちぎれ線香」。
「わしは生涯、女房と名のつくもんはもたへん」と死んだ小糸に誓う若旦那。やり手の番頭とこの後、どんなやり取りがあるのか、後日談があれば聞いてみたいもんですわぁ。

さて、次回のワタクシが行ける若旦那の落語会は、夏のブロッサムでの独演会です。
浴衣着て行くぞー!
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「にんじょうぎょうるり」入門編

近隣の文化センターで「文楽鑑賞教室」が開催されたので、母と二人で行って来ました。

↑メインは「近頃河原の逢引」ですが、この公演の前に「文楽のい・ろ・は」と称して、
・太夫と三味線の解説
・人形の解説
・「伊達娘恋緋鹿子 火の見櫓の段」
の実演が行われるのです。


↑クリアファイルと解説付き!

太夫さんはそうでもなかったけど、人形の主づかいの方がめっちゃ関西芸人のノリで、ここで10分押しになるくらい喋る喋る(笑)。
観客を舞台に上げて2kgの娘人形を三人組で動かす実演をさせるんだけど、「どれだけ下手なのが観られるか楽しみですねぇ」ってドSだし。

で、「伊達娘恋緋鹿子」って「八百屋お七」の話ですよね。
文楽のお七ちゃんは吉三さんに会いたいからって火付けをするようなことはなく、吉三さんの探してた剣のありかをお教えしたい一心で、木戸を開けて貰う為に半鐘を鳴らしただけのいい子じゃないかー。

ところでワタクシは歌舞伎も文楽もこの演目で観たことないのですが、お七が「人形振りで上がってトッテンチンリン、トッテンチンリン……この辺でいっぺんずり落ちんねん」って言うのは知ってました。
そうです、米團治十八番の「七段目」で、若旦那が親旦那さんに叱られて二階に上がるときに、お七の真似をして階段を上って行くんだけど、わざわざお七のようにずり落ちるっていう。
今日は、そのシーンをこの目で見ることができて、「おお〜なるほど。落語とおんなじや〜」と場違いな感動を得た次第。

次に大阪へ行く時は是非とも文楽劇場へ行くぞー!←東京にもあるやろが
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2017初にぎわい座

そういえば今年はまだにぎわい座へ行ってなかった。


今日は「第52回 横浜にぎわい座上方落語会」でおます←まぁ、わたしがここに来るのはたいてい上方落語を聞くのが目的なんだが

その前に。
文之助師匠、文化庁芸術祭賞受賞、おめでとうございます!

↑誰や思たら、松雀さんでしたか。
サイン入り団扇持ってまっせ↓


大賞に桂文之助さんら 文化庁芸術祭賞
本日の番組
桂 治門:「田楽喰い」
桂 吉坊:「初音の鼓」
桂 文之助:「星野屋」
- 仲 入 -
笑福亭生喬:「猫魔寺」
桂 福団治:「蜆売り」

治門さんは小春団治師匠のお弟子さん。
落語の「あいうえお」で笑いを取る。曰く、
あ:あくびをしない
い:いびきをかかない
う:うろうろしない
え:笑顔で聞く
お:おもろなくても笑う
「え」と「お」は客に努力を強いるぞ(笑)
「田楽喰い」は途中から「ん廻し」じゃん、と思ったら、同じネタなんですね。
通しで演じられることは少なく、前半は寄合酒(よりあいざけ)、後半は田楽喰い(でんがくぐい)の名で独立して演じられる。(Wikipedia
この日のサゲは「先年、神泉苑の門前の薬店、玄関番、人間半面半身、金活版、金看板銀看板、金看板『根本万金丹』、銀看板『根元反魂丹』、瓢箪看板、灸点」を2回言ったから「田楽43×2で86枚くれ」。

吉坊さん、お久しぶり。
以前お見かけした時は、「小僧」か「丁稚」の似合う童顔の噺家さんて感じでしたが、いつの間にか貫禄つきはったなぁ。
これ↓、観たんだけど、米朝師匠への懐かしく慕わしい想いが画面から伝わって、めっちゃ良かった。
グレーテルのかまど「桂米朝師匠の栗(くり)きんとん」
若手落語家・桂吉坊さんが人間国宝の桂米朝師匠から芸のヒントをもらったのが、秋の味覚“栗(くり)きんとん”。ひとくち食べればホロリ、師匠と弟子の絆の味に迫ります。
上方落語の演目「足上がり」。かつてこのネタをものにしたいと苦労していたのが、若手落語家の桂吉坊さん。人間国宝である桂米朝師匠からもらった意外なヒントは、“栗(くり)きんとん”。そのホロリとした口どけと栗の風味が教えてくれたこととは?栗きんとんが結んだ、師匠と弟子の絆に迫ります。

で、師匠の思い出話から「初音の鼓」。
「義経が静御前に渡した初音の鼓」を殿さまに売りつけようとする道具屋と、とりなす三太夫。しかし、殿様の方がいちまいも二枚も上手でしたとさ、という噺。
いや、ちょっとビックリしたわ。吉坊さん、いつの間にかものすご上手なってはる。最初から最後まで笑いっぱなしだった。

仲トリはおまちかねの文之助師匠。
さりげなく「気象予報士」資格自慢からの「星野屋」…

違う違うそうじゃそうじゃない♪@鈴木雅之

これ、初めて聴いたんですけど、「初音の鼓」の後で聴くと、「騙し騙され」「どっちが上手や」ネタで関連性があって、ああ落語会って面白いなぁって思った。
最後までどっちがやり込めてるのか分からない「狐と狸の化かし合い」で、しかも文之助師匠がすっとぼけた感じなので軽い感じで楽しかった。

仲入り後、生喬さんの「猫魔寺」は、これは音で聴くだけより実際に観ながら聴いたほうが楽しめるな〜と。
遺体のはずのおばんがスッと起き上がってそのままどっか行っちゃうのは、まるでキョンシーのようなかっこで語られるから怖さ倍増。
まぜっかえし役の源やんの言い方が同門の鶴瓶師匠に似てた(笑)。

大トリは福團治師匠。
いつものかったるそ〜な、だるそ〜な感じで盛大に笑わせてくれますわ。
「蜆売り」は以前、ざこびっちで聴いたんだけど、今日みたいな寒い冬に聴くと、リアリティが増しますわ。ざこびっちのは蜆売りの男の子にどっぷり感情移入しながら聴いちゃうんだけど、福団治師匠は若干距離を置きつつ、しいて言うなら男の子に施しをする親方寄りって感じかな。
前と隣りの席のおばさま、泣いてました。

先月に引き続き、今日も寒くてキモノ着れなかったのが残念です…。
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2017年の落語初め

年に二回の若旦那 in 銀座。


今年もキモノで行こうと思ったが、あまりの風の冷たさに断念。今、仕事してるからね、ムリして風邪ひいたら大変なんで自重自重…。
本日の番組

開口一番(桂團治郎):阿弥陀池
桂米團治:正月丁稚
桂雀五郎:手水廻し
桂米團治:帯久
- 仲 入 り -
桂米團治:不動坊

今日の若旦那のお供は、お久しぶりの筆頭弟子、團治郎さん。ああ、相変わらず師匠に負けず劣らずイケメンだわぁ。白いお着物がようお似合いで。
前座のお役目、「ケータイの電源は切って」「写真は撮らないで」をキッチリ呼びかけて、「阿弥陀池」。言いまつがいのオンパレードなので、立て板に水の如くテンポよく進み、最初からウケてました。師匠の出番の前に十分客席をあっためましたな。

今日の若旦那は、まず薄紫のお着物に濃い紫の羽織で登場。うーん、高そうなお着物だこと(笑)。
マクラは、トランプ大統領から上方落語協会会長まで想定外の人が選出されるとか、文枝師匠イジリから。「正月丁稚」は上方の商家の元日の朝の風景で、旧正月はこれから(28日)だからまだいいでしょうと。わたしにとって初ネタでした。
何にでもケチを付ける丁稚と、ゲンを担ぐ旦さんのの噺で、サゲは「阿弥陀池」に似た言いまつがいで「鶴は千年亀は万年」を「振るは千年雨は万年」と。

雀五郎さんは、雀三郎師のお弟子さんで、若旦那が「貧乏神」って紹介したもんだから、出て来た時も「どうも、貧乏神です」(笑)。
大阪駅から二駅目の家賃¥29,000の「出る」マンションに住んではるそうです。大阪市内っていいですよねぁ、コンパクトにまとまってて。
「手水廻し」を知らない田舎の村の宿屋の方々の話し方が、最初訛ってたのに、どんどん大阪ことばになってったのはご愛嬌。

仲入り前、若旦那は黒の紋付袴でご登場。
今回、唯一事前発表してた「帯久」は勉強会で一回やったっきりのほぼネタおろしだそうで、「大阪でやったら、お客さんは寝るか出て行くかどっちかなので、銀座でやらせていただきました」。
さすが、大阪。キビシーわぁ。
つか、わたしも初めて聞く噺だったんですけど、これ『ちりとてちん』のA子&B子のネタになった噺なんですよね。ある時を境目にどんどんBad Spiralに陥って、立場が逆転しちゃうっていう。
泉屋の親切心があだになって、帯久が隆盛を誇るうちに泉谷がどんどん落ちぶれちゃって、最後どうなるの?ってところで胸がすくようなお裁きで一件落着。
「鹿政談」に似た感じだけど、一本の時代劇見てるみたいでものすごく入り込んじゃった。最後のお奉行さまの粋な計らいにちょっとグッと来た。

大トリは、水色のお着物にグレーの羽織で若旦那。襦袢が緑色なのがものすごく素敵なコーディネートで、さわやか上品。
「不動坊」は以前草原兄さんで聴いたかな?
でも金貸し吉兵衛が芝居がかった様子で一人で実況してるとこは、さすが芝居ネタが十八番の若旦那、義太夫っぽくて超ウケてた。

最後は人差し指から始まって二本、三本と増やしていって、最終的に両手で締める「米朝締め」でお開き。楽しかったなぁ…。

次回ブロッサムの独演会は7月29日です。その前に、鎌倉はなし会が4月22日の逗子であるので、そちらに行く予定です。
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地元で落語

先月、近郊に文化ホールがオープンしました。


今日は、ここの小ホールでこけら落とし的な落語会。

横浜まで出なくても行ける落語会…天国か。
「落語フェスタ ようこそやまと寄席に 極みの会 看板真打競演会

開口一番(春風亭べん橋):「まんじゅう怖い」
林家三平:「みどりの窓口」
笑福亭鶴光:「鼓が滝」
-仲入り-
春風亭柳橋:「金明竹」
林家正楽(紙切り)
柳家権太楼:「猫の災難」

べん橋さんの「まんじゅう怖い」。そういえば、わたし

江戸落語で聴くの、初めてかも!

久しぶりに江戸落語で聴くと、なんかみんな、ケンカ吹っかけてるような気がする…。
あと、テンポがものすごく速いですね。え、もう終わり?みたいな。大体、上方落語だと前座噺じゃないしな。
そういう意味でも、落語初心者が多いと思われる客層(子供も多かった)にピッタリだったかと思います。

三平さん、出て来るなり「皆さん!『笑点』観てなくていいんですか?」(ちょうど始まるか始まらないかといった時間帯)
すると客席から「録画してるー!

寄席小屋みたいなちっさなホールということもあって、今日のお客は最初から最後まで前のめりなノリがよく、非常に良い空気感。
あ、ちなみに三平さんのは創作落語っていうほどの落語でもなく、うーん…圓歌師匠の「中沢家の人々」をもっと薄くしたようなそんな感じ?
そういや、お子さんのお名前、決まったのかしら(←『笑点』で公募中)。

さてお待ちかね、鶴光師匠(←そもそものお目当て)。
講談ネタもそうだけど、噺の合間合間に小ネタが入るのが本当に面白くて大好きだ。今日の「鼓が滝」は初めて聞いた噺でしたが、あの!西行法師のネタとあって非常に面白かったです。
言ってみれば「道灌」の西行版って噺ですね。

仲入り後、柳橋師匠の「金明竹」。
以前、しん吉さんで「金明竹」を聴いたときは、なんか漢語調の格調高い言葉で説明してたと思うんだけど、上方言葉でしゃべり倒すんですね。
それまでパキパキ喋ってたところ、急にもったりまったりとニュアンスが変わって、上方落語の世界へようこそって感じで面白い。

第二のお目当て、正楽師匠の紙切りは、リクエストしてお持ち帰りできるとあって大人気。今日のお題は「トランプ」「世界地図」「鶏とヒヨコ」。そして少年によるリクエストでもう一回「ニワトリ」。
いずれにも時間をめいいっぱい使って応えて、時間切れの分は「次の落語の間に楽屋でやっときます」。
いつ見ても名人芸です。素晴らしい。

大トリは酒好きな男の噺、「猫の災難」。ったくしょうがないなぁ、という落語の世界の住人らしい噺でお開きです。酔っぱらいのしぐさや表情が、本当に幸せそうでたまんないですね(下戸ですけど)。

定期的に落語会をやっていきたいという主催者の話があったそうで、こちらとしては万々歳。
にぎわい座で飲み食いしながら聴く落語も好きですが、ふらっと行けるローカルな落語会も乙でがす。
普段どうしても上方落語贔屓なわたしにとって、江戸落語を聞く良い機会にもなりそうですし、来年以降も楽しみ。
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笑う門に福笑来たる

野毛に行く日は〜不思議なくらい
雨が多くて〜♪(『はじまりはいつも雨』by AS〇A)

はいはい。今日も今日とて大荒れの天気の中、にぎわい座ですよ(涙)
「笑福亭福笑独演会〜おもろい落語を聞きなはれ」

そして終わる頃には晴れ上がるという…orz

そういや、今日初めて気づいたんだけど、福笑師匠の独演会のアンケートって、にぎわい座宛てじゃなくて福笑師匠宛てなのね。
道理でウチに師匠から、年賀状と独演会のお知らせが来るはずだわ(笑)。
本日の番組

開口一番(笑福亭希光):「レジ・スタンス」
笑福亭たま:「シザーハンズ」
笑福亭福笑:「インテリ強盗」
-仲入り-
瀧川鯉朝:「反対俥」
笑福亭福笑:「宗教ウォーズ」

前座の希光さんは「鶴光でおま!」の6番弟子。ここの一門は上方落語なんだけど、東京拠点で活動してるちょっと異色な存在。通常、上方落語には真打制度はないんだけど、そこは江戸落語に倣って来年、3番弟子の和光さんが真打昇進するらしい。「ネタがない。金がない。客もない」内々尽くしの和光アニさんに代わって「足をお運びください」と宣伝する希光さんであった。
スーパーのレジ係の悲哀を描いた創作落語は、タイトル言ってくれないので、終演後に↑の番組表見てようやく把握。resitanceとレジを掛けてんのね。
サゲは「そのもやもやした気持ちを清算しろ」とちとゴーインだったけど、店長に監視されながら、常連客や小銭で払おうとするばーちゃんや、難癖付けるクレーマーやらと戦う斉藤さん頑張れ!な描写は「あるある」で面白かった。掴みはオッケー♪

師匠のたった一人のお弟子さん、たまさんは、いつも畳み掛けるようなショートコントを披露するのだが、今日のたまさん、凄かった。
マクラは新開地に上方落語協会が作ろうとしている若手育成のための新しい小屋の話なんだけど、このどんぶり勘定というか、見積もりの甘さを、まさに今話題の「築地市場の豊洲移転問題」と絡めてさぁどうなる!投票は20日!結果は25日の深川でのたまさんの独演会で!…って遠いわっ!(ちなみにTwitterできちんとリプくれるんですよ、いい人だ〜)
で、ネタは映画『シザーハンズ』を落語仕立てであらすじ紹介。
「落語ですから、扇子と手ぬぐいしか使いませんよ」…ええまぁその通りですけど。扇子を8本指の間に挟んでジョニデを演じるというのは反則では?(笑)
そして確かにあらすじを述べてはいるものの、合間合間にショートコント(というかしょーもないギャグ)入りまくり、正楽さんばりの紙切りあり(ミッキーマウス、すごく上手い!)、最後に雪降らしあるわ(そして「これから師匠出て来るのにどうしよう」と焦るたまさんカワユス)、盛りだくさんですごかった。
落語も総合芸術だな、とすら思った。

さてお待ちかねの師匠。
もうこの時点でにぎわい座、ヒートアップ。なんか横浜の小屋なのに繁昌亭っぽいよ、雰囲気が。
2月の繁昌亭での「二人会」の時みたいに、前のめりな熱気が伝わってくる。
つーか師匠、今日のそのネタ、まさしくその「二人会」で聴いたんですけどwwww←まさか師匠も繁昌亭とにぎわい座を行き来する客がいるとは思ってなかろう
でもいいの。師匠のネタは何度聴いてもオモロイから。
ああもうなんとかして、福笑師匠の面白さをこっちの寄席好きに知らしめたい(いや、知ってるから今日のにぎわい座もほぼ満席だったんだろうけど)。
創作落語の鬼やな…。

仲入り後は、瀧川鯉昇師匠のお弟子さんの鯉朝さん。
9月の「彦八まつり」で毎年福笑師匠のブース(ビールを売ってる)に自腹でお手伝いに行って、師匠にビールをおごってもらってるんだとか。
これ、わたしもいつか行ってみたいと思ってるんだけど、毎年暑そうで行く気失くすんだわ。
古典落語の「反対俥」。上方の「いらち俥」ですね。
この噺は、2人目の車屋のくだりで何度もジャンプをしなければならないため、体力の衰えた噺家には出来ず、演者が若い時にしか出来ない噺である。しかし、この噺には前座レベルでは表現するのが難しい描写があるため、演じることができる噺家もかなり限られているのも現実である。
ということで、座布団の上でジャンプして正面から90℃右方向へ。さらに真後ろから一気に正面へ。「膝に負担が…」と言いつつお疲れ様です。
「万世橋から北へ」=「上野へ行ってちょうだい」ということだったらしく、俥がどんどん北上し、気付いたら北朝鮮へ(んなわけあるかい)。
「マンセーから北(朝鮮)」…そういうことか(笑)。

さていよいよ最後の福笑師匠。こちらはお初の「宗教ウォーズ」。
宗教を扱ったネタというと「宗論」という狂言でもあるネタがあるんだけど、今日のはまるっと創作落語。だてに「ウォーズ」と入ってるわけではなく、とある町内にある神社とお寺の本格的大戦争(核弾頭まである)に、神道と仏教の歴史的ネタを入れてくる大変身になる噺です(嘘)。
福笑師匠の笑いの応酬って、笑うことがどんなに楽しいことかを全身で感じさせてくれるんですよね。
文字だけ起こすとめっちゃ毒だったり、キツかったりするんだけど、あの福笑師匠の語り口調と表情ですーっと笑いに昇華されるというか…。

そんなわけで来年もお待ち申し上げております。心から。
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松本書店来たる!

て、なんやねん。
『てるてる家族』にヒロインの家の隣りの松本書店の店主を演じてる、当時の桂小米朝、現桂米團治の独演会@にぎわい座に行ってきまーす。

職場が川崎な上に定時で上がったら、早い早い。
会場まで30分もあるので、桜木町駅前をぶらぶらしてたら、何かの試食やってた。
Oh…わたしの朝食(=フルグラ)でしたか←勿論食べた


開口一番(桂二葉):「桃太郎」
桂 米團治:「青菜」
桂 桂雀太:「天狗刺し」
桂 米團治:「一文笛」
-仲入り-
桂 米團治:「算段の平兵衛」
前座の二葉さんは、米二さんのお弟子さん。昔、草々兄さんばりのアフロヘアーだった女の噺家さんです(今はワカメちゃんカット)。
どっから声出してんねん!てな甲高い声で挨拶した途端、笑いが漏れるにぎわい座。あーでも「桃太郎」のこまっしゃくれた子どもは合ってる〜。てか、オッサンが子どもを演じるよりムリなくて、ホントに子ども子どもしてる!
今までいろんな人の「桃太郎」を聞いたけど、どんなに理屈っぽいこと言っててもまだ「子ども」っていうのが、すんなり入ってくる「桃太郎」は初めてかもしれない。
鉄板の前座ネタだけど、ウケてました。にぎわい座の客は今日も愉快だ。

「だんじり」のお囃子でご登場の若旦那。白の羽織に青のお着物が実に爽やか。
「自分の弟子を連れて来るのに飽きまして、今日は二葉さんと雀太さんにお願いしました」
そんな、飽きたやなんて…。イケメン團治郎君、連れてきてくださいよ〜。
夏の盛りも過ぎたっちゅーに「青菜」。それ、7月に銀座で聴いたよう(笑)。

お次、雀太さんはその名の通り、ヨーデル雀三郎さんのお弟子さん。
昔わたし(とHさん)が乗船した「なにわ探検クルーズ」の宣伝をバッチリした後、「天狗さし」。
アホなんだか計算高いんだか分かんない男が、鞍馬で天狗を捕まえて「すき焼き」の天狗版を売り出そうと目論む噺ですが、捕まえたのが坊さんだったので「天ぷら」にしよか。
なぜなら「既に衣を着ているから」。
すっとぼけた話し方が楽しかった。

仲入り前、紫の羽織に黒のお着物で、相変わらずの品の良さ。
「一文笛」は米朝師匠作です。最近、「淀の鯉」とかよく親旦さんの作らはった噺を掛けてはりますなぁ…。
多分、この噺初めてだ。
スリリングなスリの場面から一転、己の考えなしの行為で幼子が死にかけたと知った掏摸師が匕首で右手の指に本をザックリ…。
「最後の仕事」と強欲医師から財布を掏った後、兄貴に「そのない指でよくもまぁ…」→「わい、ぎっちょですねん」
なんかちょっと時代劇の一コマ見てるみたいで、終わった後ボーっとしてしまった。

さて仲入り後、お着物が白になってすっきり涼やかな若旦那。
本日のメイン口演はなんつっても「算段の平兵衛」。米朝師匠が復活させたネタですね。
そして『ちりとてちん』ファンにはたまらんネタでもある(笑)。
草若師匠も言うてはったが、若旦那の愛嬌と相まって「憎めない男」ですよ、平兵衛はん。按摩の徳さんが毎日毎日平兵衛ん家にお金をせびりにやってくる…というところでおしまい。
この続きもないことはないんだけど、サゲがいわゆる差別用語だったり、諺のもじりだったりでイマイチ分かりにくいので、途中でぶった切るのが仕様らしい。
けど、これはこれで、何で按摩(つまり盲目)が金をせびりに来るのか、平兵衛はその言いなりになってるのかを勝手に考えたくなるのが最高にミステリー。
あ、勿論、ビジュアルは京本政樹様ですよ(笑)。

また買ってしまいました↓

辛口、美味しいです。
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春団治師匠Forever

横浜から桜木町に来ました。

↑JRの駅がピカチュウにジャックされてるのは去年と同じだけど、今年はみなとみらい全体が黄色まみれww
みなとみらいって「大人な街」じゃなかったっけ?
そしてなぜペンギンが落ちている…



さて、今日の用事はみなとみらい方面ではなく反対側の野毛方面。
にぎわい座での「桂春団治トリビュート」。


普段「上方落語会」はさほど埋まることがないものなんだけど(一応ここは江戸落語の勢力範囲内)、「トリビュート」と銘打っただけあって、結構な人だかり。
さすが「死せる春団治師匠、生ける客を(にぎわい座まで)走らす」w


「地獄めぐり」:桂 春蝶
「いかけ屋」:桂 梅団治
「代書屋」:桂 春若
「皿屋敷」:桂 春雨
<寄席の踊り「五段返し」:春雨>
-仲入り-
「アーバン紙芝居」:桂 小春団治
「親子茶屋」:桂 春之輔

この日は、師匠の持ちネタ・得意ネタを弟子が披露するという趣旨なんだけど、春蝶さんに限っては「地獄八景の前半をやって帰ってこい」と春之輔師匠よりお達しがあったとかで、もう勝手に決められたそうです。
ちなみに、名ビラや座布団を返す役は、彼のお弟子さんの紋四郎くん。
春蝶さんは噺のテンポもいいし、なにより低音ヴォイスが艶っぽくてもうゾクゾクして、最近お気に入りです。
「地獄八景」はあちこちに世相ネタがちりばめられる噺だけど、さすがに「ちょっと待ってちょっと待ってお兄さん」はもう賞味期限切れかとw
マクラで春団治師匠の羽織の脱ぎ方についてチラッと話したっきり、そういえばいつ羽織を脱ぐんだろう、もうそろそろクライマックスじゃんって思ってたら、地獄の寄席で春団治師匠とご対面。そこで春団治師匠になり切って脱いでました。なるほど、そう来たか。
あと、春蝶さんはお父上の二代目春蝶さんを早くに亡くされたんですが、ここで二代目ともご対面。
同業の父と地獄でばったり、な「地獄八景」は米團治のネタかと思ってたけど、そうか春蝶さんもやるんだ…。春蝶さんの場合、お父上は師匠ではなく兄弟子なので、より一層「父と子」感が強かったけど。

「A型の師匠に一番怒られたB型の」梅団治さんは、師匠の持ちネタ「いかけ屋」。
ああ、これは難しいわぁ。仕事に精出す鋳掛屋さんの前に、個性の異なる男の子3,4人がやりたい放題、言いたい放題。声色替えたり、それぞれに相手したり忙しい上に、ちゃんと使い分けないと成立しないっていう。

春若さんの「代書屋」は、普段米朝一門の「代書屋」を聴いてると正統派というか、ガタロが割と普通の人に見えるし、代書屋さんもぼやくことはぼやくけど、さほどキレてないいい人だ。
何だろうねえ、枝雀師匠の影響が強すぎるのかな。
ちなみに春若さんもB型だそうです(by 梅団治)。

仲入り前、春雨さんは春団治師匠の「繊細(=細い)ところ」だけを受け継いだ、とかおっしゃってましたが、「3代目桂春団治の華麗な羽織の脱ぎ方を継承しているのは、門弟では桂春雨だけである。(Wkipedia)」
ちなみに今日のお囃子は、春雨さんの奥様の中田まなみさん。
「皿屋敷」も、普段米團治で聴き慣れているので、なんというか新鮮ですね。
同じ上方ネタでもやっぱり一門によって違いが出るというのは、こうしてたまに違う一門の集まる落語会に来てみると分かります。
春雨さんのお菊さんの方が、妙齢の落ち着いた感じが出てたかな(って、幽霊相手に言うセリフじゃないか)。若旦那のは、どっかアイドルっぽい感じがする(笑)。
噺の後に披露されたのは、「五段返し」という踊り。
やっぱり日本舞踊の素養がある方って、若旦那もそうだけど、所作が美しいわ。立ったところからもう何と言うか、「シュッとしてはる」というか。
ええもん、観さしてもらいました。

仲入り後は、「いかけ屋」を現代風にアレンジした小春団治師匠の創作落語。
鋳掛屋さんが紙芝居屋さんになってて全然違うじゃんと思ったけど、骨子は同じ。小生意気なガキ…いえお子様が要所要所で茶々入れる。で、それが現代な分余計に皮肉が効いてて面白い。
でも前半で「いかけ屋」を聴いてたからこそ面白さが倍になったというのもあるんじゃないかな。そういう構成に楽しみを見出すのも落語会の乙なとこかなと思います。

大トリは上方落語協会副会長、春之輔師匠。
「春団治の名跡を継ぐのは誰か、桂文枝の女問題の真相。聞きたい方は楽屋まで。二千円でお答えします」

やっすいわ〜(笑)

「親子茶屋」の若旦那の小憎たらしいこと!
同じ若旦那でも、米團治師匠が演じると、どっか可愛げがあるのは、ご自身が「あほボン」だからか?
なんかこの噺聴いてて初めて、親旦さんに心から同情申し上げたって感じ。
「狐釣り」の歌と踊りはさすがに見惚れました。

華やかで正統派な春団治一門の芸風を満喫した落語会でした。
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