三代目徒然なるままボヤッキーニッキー

症候群シリーズ一気読み
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    今日からハケン仕事も後半戦。
    合間の貴重な休みに何してたかと申しますと、6月までCXとWOWOWで放送してた玉鉄とタニショーのW主演ドラマの原作をぶっとーしで読んでました(疲)↓
    「症候群シリーズ」
    著者:貫井徳郎 出版社:双葉社
    入手経路:地元図書館にて貸出し

    失踪症候群

    発売日:1998年3月12日   定価:¥619+税

    誘拐症候群

    発売日:2001年5月15日   定価:¥667+税

    殺人症候群

    発売日:2005年6月14日   定価:¥952+税

    Oh!なんということだ…。環課長がめっちゃノーマルな人に見える(笑)。
    あれさ…ドラマの環が設定以上にヤバい人に見えたのは絶対渡部篤郎のせいもあるよね。
    ていうか、原作では環の存在ってあんまり目立たなくて、最後の『殺人症候群』のラストでやっと、そのヤバさが発揮されてるって感じ。
    って、それよりも!ビックリしたのが、ドラマの玉鉄の役って、原作だと三人いる環の部下を一人に統轄して出来上がったんだねー。
    そりゃまぁ、警察外部組織の非合法捜査をも厭わない仕事は三人くらいで分担するのがリアリティあるけど、妹を未成年に殺された設定とか、娘に言えなかった警察を辞めた経緯とかもドラマの方が説得力あったような。
    あとドラマの設定を知ってたんで、タニショーが演じた鏑木って実は…っていうのは途中で勘付いちゃったんで、そこだけはドラマ観るより前に読んどきゃよかったと思いましたね。

    わたしは原作厨なんで出来上がった映像化作品を評価することはあまりないんだけども、Part1の進行具合が原作を『誘拐』→『失踪』→『誘拐』でうまく切り貼りしてて、ものすごく脚本がうまいな〜と逆に感心しちゃった。
    誰かと思ったら、『まれ』の脚本家じゃん。

    WOWOWの第一話分しか観られなかったので、続きが気になって『殺人症候群』を読むために、全シリーズを読んだのですが、やっぱ三作目は重いわ…。
    昨日、やってた『昔話法廷』と比べるのはどうかとも思うんだけど、法による裁きがアテにならない被害者家族の想いとか、「司法に代わっておしおきよ!」がどんなに正当化されようとやっぱりそれは罪なんだとか、もうぐったり。
    おまけに、いろいろむごい描写が続くので読んでてツラい。この暴力シーンはさすがに映像化してないよねぇ?
    あんまり万人にお勧めしないけど、ドラマを観て気になった方は読んで損はないと思います。別物のようであり、根底は同じというか、実に読み応えのある作品でした。

    疲れるけど!
    | − 日本人著者 | 22:25 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP
    悪の華咲く平安京
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      好評だった春の再放送を受け、本日よりチャンネル銀河にて『平清盛』再びの再放送でございまする…。


      わたしは観られませんけど!

      そんな憂さ晴らしに読んだ本が、『清盛』キャストで脳内再現余裕だったので、ご紹介→『悪左府の女
      え?悪左府の「男」じゃないの?と思ったアナタ!「海の底の民」ですね?(笑)


      著者:伊東 潤  出版社:文藝春秋社
      発売:2017年6月 定価:¥1,750(+税)
      入手経路:地元図書館にて貸出し(父が)


      いや、わたしも予約リストに入れてたんだけど、父の順番の方が早くて、そのまま読ませていただきました(自分のリクエストはキャンセルした)。
      藤原摂関家の皆様、美福門院得子、ダメ義さん、信西入道あたりは『清盛』キャストでそのまま再現可能です。
      義朝は、関東に行ったっきり、尚且つ、ダメ義さんに「いらない子」扱いされてて若干不憫。清盛は、伝統的な悪のイメージかな。
      意外だったのが、飲んだくれでやさぐれすぎのすとっくん(崇徳上皇)。もう彼に関しちゃ、井浦氏のイメージ強すぎ〜。

      「悪左府」というからには、ヤマコーの話かと思いきや、実質主人公はその藤原頼長にお家再興を約束され、引き換えに彼の養女で近衛帝の皇后である多子の代わりに、近衛帝の皇子を産むミッションを負った、琵琶の名手の春澄栄子。
      この栄子が悉く「醜女」扱いされてるんだけど、当時の美の基準ってすごいですよ↓
      「醜女かどうかは、個々の顔立ちによるのではなく、顔や姿形の類型的な分類によって決まる。つまり栄子のように色黒で背が高く、目鼻立ちがはっきりしている女性は、一様に醜女とされた」
      「身長は高くても五尺(約152センチメートル)、髪の毛は直毛で、顔の色は白ければ白いほど喜ばれ、頬は下膨れがよいとされた。さらに目は細く切れ長で、鼻は小さく低く、唇は薄く体全体がふっくらしていれば申し分ない」(P.17)
      つまり、栄子は現代で言えば「小顔で二重の大きな瞳、高い鼻、はっきりした頬の線、良く伸びた手足のモデル」の超美人!
      …平安時代の美的感覚、おそるべし。

      近衛帝は目が悪いので、美醜を越えた管弦の同志として栄子を傍に置き、結果頼長の思惑通り、栄子は身籠るのですが、時は保元の乱前夜。近衛帝は急死し、藤原摂関家の栄華も(鸚鵡と共に)地に堕ちる。
      面白いことに小説中で「醜女」とことあるごとに言われ続けてるわりに、栄子は、頼長の手先、頼長の息子(師長)、ダメ義さんの四男(頼賢)、近衛帝、それから清盛には「美女」認定され、いよいよピンチ!というときには彼ら(清盛以外)の助けで何とか切り抜けます。
      栄子が産んだ男の子は長じて、栄華を極めた相国様の御前にて、王家の者以外の悪しき心の持ち主が聴くと滅びるという秘曲「啄木」を見事な琵琶で聴かせたのでした…(察し)。

      さて、その子は一体誰でしょう。

      | − 日本人著者 | 22:15 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP
      一人でも愛ルランド
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        昨日届いた“Orphans”だけでは送料がかかるので、一緒に頼んでとっくに届いてる本がこちら↓
        絶景とファンタジーの島 アイルランドへ

        著者:山下 直子  出版社:イカロス出版
        発売:2017年5月 定価:¥1,728円(税込)
        入手経路:紀伊國屋書店オンライン

        ガイドブック的な本のわりに高いなーと思って、買うのを躊躇してたんだけど、買ってよかったです。
        全編にわたってオールカラーだもん、そら値が張るわ。
        日本のクソ暑い夏にパラパラとめくって、緯度の高い国の美しい写真を眺めていると、しばしの間現実逃避ができます。脳内で勝手に次の旅行の計画がどんどん立ってゆく〜。来年か再来年辺り行きたいようー。
        歩いててあまり迷うことなく目的地にたどり着けるのが英国ならば、どんどん脇道に逸れて自分がどこを歩いているのか分からなくなるのがアイルランドです。
        これを、妖精のしわざという(知らんけど)。

        著者はアイルランド在住の公認ナショナル・ツアーガイド。
        よく言われてるけど実際のところどうなのよってところを、きちんと説明しているところが、さすがのガイド魂。
        アラン島の漁師が、死んだときに身元が分かるように来ていたのがアランセーターとかいう謂れを、「浮き彫りのような模様は網や針に引っかかりやすいので」漁師にゃ不向きとバッサリ切ってて爽快でした。
        | − 日本人著者 | 19:30 | comments(2) | - | ↑PAGE TOP
        Yokohama War
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          横浜の書店と言えば、唯一無比の有隣堂。

          というわけで、『横浜大戦争』読了。


          著者:蜂須賀敬明  出版社:文藝春秋社
          定価:¥1,800+税 発売:2017年6月
          入手経路:地元図書館にて貸出し(*横浜市に非ず)

          横浜大戦争って言っても、横浜で戦争がおっぴろげられるという話ではない。
          ある日突然、横浜の大神様が「横浜の中心がどこかを各区を守護する神々でバトルロワイヤルで決めるが良い」と通告したことから、18人の神様が争ったり、戦線離脱したり、阻止したり、防御したりする話。
          ストーリー自体を楽しむというより、擬人化された18の区の個性を楽しみ、ツッこみ、あるあると納得するのが正しい読み方です。
          そんなわけで、楽しめるのは圧倒的に

          横浜市民>神奈川県民>>>越えられない壁>>>他県民

          そもそも他県にこの本が置いてあるのか、はなはだ疑問であるが。

          わたしも一応、横浜の大学に通ったり、横浜の会社で働いてみたり、横浜で遊んだりする程度には横浜に馴染んでる人間なので、そこそこ面白かったけど、それぞれの区の成り立ちなど、この本で初めて知ったことも多かったです。
          元々の横浜の区は5つしかなくて、そこから
          ・保土ヶ谷(兄)→旭(弟)
          ・中(姉)→西(弟)
              →南→港南
                →泉
          ・神奈川
          ・鶴見
          ・磯子→金沢(弟)
          と増えて行ったり、
          港北区から緑区ができ、さらにそこから都筑区と青葉区がまた生まれたり、
          戸塚区から瀬谷、栄、泉が誕生したりと、複雑怪奇な増殖をした区もある。
          瀬谷なんて横浜の端っこというか、もういっそ大和市でもいいじゃんとか常々思ってたんだけど、
          「横浜の中心が、海も観光名所もない瀬谷区っていうのはあんまりだよ」(p.291)と青葉区に言われたり、
          「町田だか大和だか分からない所を横浜の中心と言われて、誰が納得するというのです?」(p.292)なんて金沢区にdisられたり、散々でワロタがな。
          でもね、結局平和に円満に戦を終わらせたのは瀬谷区です。
          だから瀬谷区民は、自分が瀬谷に住んでいることを悲観しなくていいよ!

          ...と横浜市民ではないわたしが言ってみる(笑)。

          さぁ、次は『横濱エトランゼ』を読むぞ!
          | − 日本人著者 | 21:25 | comments(2) | - | ↑PAGE TOP
          古参者
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            「新参者」シリーズ、映画で完結!阿部寛×松嶋菜々子「祈りの幕が下りる時」で初共演

            …ということなので、原作を読んでみた。
            祈りの幕が下りる時』(第48回吉川英治文学賞)

            著者:東野 圭吾 出版社:講談社
            定価:¥1700+税 発売:2013年9月
            入手経路:地元図書館にて貸出し

            別に阿部ちゃんのファンでも東野圭吾作品の愛読者でもないんですが、以前『眠りの森』がドラマ化された折に虎ノ介が出演していたもんでね…。
            日本橋近辺に「新参者」としてやって来た加賀刑事も、いつの間にか馴染んですっかり「古参」の雰囲気バリバリよ。

            犯人を捜し出す、というよりは直感で怪しいと思った人間が本当に犯人なのかという証拠固めを描いていく、って感じの小説でした。
            もう最初っから、ホシ候補が一人しかいないので、読んでる方も「あ、こいつ、殺害動機なさそうだけど、ここまで徹底して犯人扱いされてるってことは、もう百バー犯人」としか読めない(笑)。
            ていうか、これで犯人じゃなかったら、関係者に根掘り葉掘り過去を探られてたまったもんじゃないわ。

            東野作品て、どうしても正義を追及する加賀さんや湯川さんはじめ警察関係者よりも、そうせざるを得なかった犯人の生い立ちや生活環境に同情してしまうような描き方をしているので、ひた隠しにしていた過去が白日の下にさらされたとき、探偵役を激しく憎んじゃいますね。
            今回のこの作品でも、犯人よりも余計なことに首を突っ込む世話好きな元同級生にイラっときました(笑)。
            オマエが余計なことしなければ、秘密は暴かれることなく、オマエも殺されることなかったんだよー!!

            | − 日本人著者 | 20:33 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP
            怖い絵
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              10月に上野の森美術館で「怖い絵」展が開催されます。
              ポスター、レディ・ジェーン・グレイだよ…。キャッチコピーが「どうして。」だよ…。

              怖いですねええええ

              凄惨な場面が(まだ)ないのに、これほど恐怖を掻き立てられるビジュアルと言葉の力があろうか…。
              わたし的には、特別協賛に法律事務所の名がある謎の方が怖いですがw

              さて、「怖い絵」と言えば展覧会監修の中野京子氏による書籍のタイトルでもある。予習を兼ねて、一気読みしてみた。
              『怖い絵』

              著者:中野京子 出版社:朝日出版社
              発売:2007年7月 定価:¥1,944
              入手経路:地元図書館にて貸出し
              解説絵画
              ドガ:「エトワール、または舞台の踊り子」
              ティントレット:「受胎告知」
              ムンク:「思春期」
              クノップフ:「見捨てられた街」
              プロンツィーノ:「愛の寓意」
              ブリューゲル:「絞首台の上のかささぎ」
              ルドン:「キュクロプス」
              ボッティチェリ:「ナスタジオ・デリ・オネスティの物語」
              ゴヤ:「我が子を喰らうサトゥルヌス」
              アルテミジア・ジェンティレスキ:「ホロフェルネスの首を斬るユーディト」
              ホルバイン:「ヘンリー八世像」
              ベーコン:「ベラスケス<教皇インノケンティウス十世像>による習作」
              ホガース:「グラハム家の子どもたち」
              ダヴィッド:「マリー・アントワネット最後の肖像」
              グリューネヴァルト:「イーゼンハイムの祭壇画」
              ジョルジョーネ:「老婆の肖像」
              レーピン:「イワン雷帝とその息子」
              コレッジョ:「ガニュメデスの誘拐」
              ジェリコー:「メデュース号の筏」
              ラ・トゥール:「いかさま師」


              『怖い絵2』

              発売:2008年4月 定価:¥1,944
              入手経路:地元図書館にて貸出し
              解説絵画
              レンブラント:『テュルプ博士の解剖学実習』
              ピカソ:『泣く女』
              ルーベンス:『パリスの審判』
              エッシャー:『相対性』
              カレーニョ・デ・ミランダ:『カルロス二世』
              ベラスケス:『ラス・メニーナス』
              ハント:『シャロットの乙女』
              フォンテーヌブロー派の逸名画家:『ガブリエル・デストレとその妹』
              ベックリン:『死の島』
              ジェラール:『レカミエ夫人の肖像』
              ボッティチェリ:『ホロフェルネスの遺体発見』
              ブレイク:『巨大なレッド・ドラゴンと日をまとう女』
              カルパッチョ:『聖ゲオルギウスと竜』
              ミレー:『晩鐘』
              ドラローシュ:『レディ・ジェーン・グレイの処刑』
              ホガース:『精神病院にて』
              ブリューゲル:『ベツレヘムの嬰児虐殺』
              ヴェロッキオ:『キリストの洗礼』
              ビアズリー:『サロメ』
              ファン・エイク:『アルノルフィニ夫妻の肖像』


              『新怖い絵』

              出版社:角川書店 発売:2016年7月
              定価:¥1,944  入手経路:地元図書館にて貸出し
              解説絵画
              フリーダ・カーロ:『折れた背骨』
              ミレー:『落穂拾い』
              フラゴナール:『ぶらんこ』
              バルデス=レアル:『世の栄光の終わり』
              ジロデ:『眠るエンデュミオン』
              シャガール:『ヴァイオリン弾き』
              ブグロー:『ダンテとウェルギリウス』
              ドレ:『ジュデッカ/ルシファー(『神曲』地獄篇<第34歌>』
              フリードリヒ:『ブナの森の修道院』
              ドローネー:『ローマのペスト』
              ゲイシー:『肖像画』
              ティツィアーノ:『パウルス三世と孫たち』
              ミレイ:『オフィーリア』
              ダヴィッド:『テルモピュライのレオニダス』
              レーピン:『思いがけなく』
              モネ:『死の床のカミーユ』
              マルティノー:『懐かしい我が家での最後の日』
              カラヴァッジョ:『洗礼者ヨハネの斬首』
              ブラウン:『あなたの息子を受け取ってください、旦那さま』
              ゴヤ:『鰯の埋葬』


              『「怖い絵」で人間を読む』
              出版社:NHK出版 発売:2010年8月
              定価:¥1,188  入手経路:地元図書館にて貸出し


              最後の一冊は、NHKの放送番組関連書籍っぽくて、いろいろ内容がかぶってるので省略。
              「怖い絵」といっても、惨殺場面や処刑シーンなどちょいグロなものから、何が怖いのか知識と推察力が問われる絵まで様々です。
              中野氏のスタンスが好きな理由は、絵なんかあるがままを観て感じればいいというのではなく、前知識があったほうがもっと深く鑑賞できますよっていうところです。
              だってせっかく交通費と入場料払って、名画を観るんですよ?モト以上のもの取らなきゃ(をい)。
              わたしは根っからの文学部気質なので、絵画にも「物語」を求めがち。それ故、名画の裏にある歴史背景を知る作業が楽しかったです。
              いや、楽しさを求めて「怖い絵」展に行くわけでは決してないのだが…。

              FYI:
              7月22日〜9月18日: 兵庫県立美術館
              10月7日〜12月17日:上野の森美術館
              | − 日本人著者 | 21:58 | comments(4) | - | ↑PAGE TOP
              店の猫貸します
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                全国の虎ノ介ファンのお姉さま方、底抜けにお待たせいたしましたがな!
                警察関係者でも犯罪者でも被害者でもない役で、虎ノ介がNHKに帰って参ります!
                ブランケットキャッツ』(全7回)
                そんなわけで、ドラマの原作を借りてみた。


                著者:重松 清   出版社:朝日新聞出版
                発売:2008年2月  定価:¥1,500+税
                入手経路:地元図書館にて貸出し

                うう…全編、猫まみれ←当たり前w
                生まれてこの方、猫に触ったことのない(そして興味のない)わたしには理解しがたいのですが、CDやDVDのように猫を二泊三日で貸し出す「レンタル猫」を描いた連作短編集。
                1.「花粉症のブランケット・キャット」
                子どもができない夫婦が心の隙間を埋めるために猫を飼おうとするが、まずはお試しで飼ってみる、という話。
                たぶん、これが虎ノ介が出るヤツだ。

                2.「助手席に座るブランケット・キャット」
                満たされない一生を送ってきた女が余命を知り、罪を犯し、黒猫と共に逃避行。
                これは富田靖子出演のヤツかな。

                3.「尻尾のないブランケット・キャット」
                「いじめ」問題に揺れる中学生と、マンクス・キャットの話。
                この「いじめ」と少年の関係については、ちょっと珍しい切り口かな。
                マンクス・キャットね…。マン島って、タックス・ヘイヴンで有名だけど、この猫もなかなか名前を知られているよね。

                4.「身代わりのブランケット・キャット」
                痴呆の祖母が施設に入所する前日に、昔飼っていた猫そっくりの猫をレンタルしてくる話。
                あ、これが一話になるのね、きっと。

                5.「嫌われ者のブランケット・キャット」
                フリーターと派遣社員のカップルが、ペット禁止のアパートで猫を飼うため、大家さんがレンタルしてる猫をレンタルしてきて、その猫となじませようと画策する話。

                6.「旅に出たブランケット・キャット」
                家出した幼い兄妹と、レンタル先から逃げ出した猫の逃避行の話。

                7.「我が家の夢のブランケット・キャット」
                リストラされたお父さんと、家を売らなければならなくなったその家族が最後の思い出に猫をレンタルする話。


                うーん…「猫」の話だからほのぼのしてんのかな〜なんて思ったら、意外と世知辛いというかシビアな話ばっかだったわ。
                最後の話なんか猫なんて借りてる場合じゃねーだろ!ってツッコみたくなるくらいキツいわぁ…。
                どの話にも共通して、レンタルショップの店長が出てくるんだけど、敢えてというか、この人には焦点が当たってないただのモブ。
                ドラマでは妻が遺した猫(たち)と早いとこ、おさらばしたいやもめとして登場し、この人を主軸にして話が展開していくんですね。
                ちなみに、主役は西島秀俊兄つぁま。虎ノ介とは『無痛』以来の共演かな?

                ドラマは、23日夜10時より毎週金曜NHK総合にて放送。虎ノ介出演の回は第二回です。
                続きを読む >>
                | − 日本人著者 | 20:20 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP
                殺人よ、ごっつぁんです
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                  全てはこのTwitterから始まった!


                  「衝撃的なあらすじ」がこちらになります↓
                  ひょんなことから相撲部屋に入門したアメリカの青年マークは、将来有望な力士としてデビュー。しかし、彼を待っていたのは角界に吹き荒れる殺戮の嵐だった!立合いの瞬間、爆死する力士、頭のない前頭、密室状態の土俵で殺された行司…本格ミステリと相撲、その伝統と格式が奇跡的に融合した伝説の奇書。

                  ちょうど夏場所を国技館で観たこともあり、図書館で蔵書検索してみたらあったんだわ…。
                  『大相撲殺人事件』 

                  著者:小森健太朗  出版社:角川春樹事務所
                  発売:2004年1月   定価:¥946
                  入手経路:地元図書館にて貸出し

                  …角界を舞台にした国際色あふれる本格ミステリ!とか思ったわたしがバカでした。

                  めっちゃくっだらねー!←良い意味で

                  おふざけもここまでくれば一周まわって許容範囲というか。
                  連作短編なんだけど、その根底には「土俵下に倒れこんだ力士二人の下敷きになって障害の残った力士の家族」という悲劇があって、その復讐で殺人事件が起こるんだけど、同じ恨みを持つ加害者が複数いること、殺人を起こす理由がそれぞれ異なること、歴史に登場する相撲に対して裏で暗躍した家系の存在があること、と背景が複雑すぎる。
                  その割には、壮絶な殺人事件が繰り広げられても一向に解決に動かない警察や、凄惨な事件現場を目の当たりにしてもうろたえないいたいけな女子高生(親方の娘)とか、まったくもって重みのない人物描写が続く。
                  途中まで真剣に読んでた自分が恥ずかしいわっ。

                  この小説世界の大相撲協会、いろいろ大変だろうなぁ…(笑)
                  | − 日本人著者 | 23:20 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP
                  恋の骨折り得
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                    「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズ、六年かけてようやく完結!
                    ビブリア古書堂の事件手帖7 〜栞子さんと果てない舞台

                    著者:三上 延   出版社:KADOKAWA(メディアワークス文庫)
                    発売:2017年2月 定価:¥650(+税)
                    入手経路:地元図書館にて貸出し

                    一巻が評判高くて、その後ドラマ化されたりもしたもんだから、そのまま最終巻まで読んだけど、途中から惰性で読んでたような気もする…。
                    文体とか会話とかは、ほぼ同時期に発売されてた同じく「地域限定・職業・ミステリ・男主人公視点・ワケあり美人ヒロイン」小説の「タレーラン」シリーズに比べたら、文句の言いようもございませんが…。
                    なんというか、ネタの為の小説展開が見え見えで面白くなくなっちゃったんだよね〜。
                    あと、新刊が出るたびに図書館で借りて読んでるので、前の巻がどういう話だったか忘れかけてたりする…のは自分のせいだけどさ(笑)。

                    それでも最終巻は(一応)大団円で、ヒロインが抱えていた因縁も屈託も解消し、語り手の五浦、おめでとう、観たいな感じでなかなか読後感は良かったです。
                    骨折に至る物騒な事件が多かった本編ですが、最終巻でフィーチャーされたシェイクスピアにちなんで言えば、『恋の骨折り損(“Love's Labour's Lost”)』とはならずによかったね。
                    まさに“The Winner Takes It All” かと。

                    | − 日本人著者 | 22:34 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP
                    振り向けばヨコハマ
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                      横浜でめっちゃ売れてる(?)SF小説を読了。
                      『横浜駅SF』
                      「カクヨム」第1回WEB小説コンテストSF部門大賞受賞作

                      著者:柞刈湯葉   出版社: KADOKAWA/富士見書房
                      発売:2016年12月 定価:¥1,296
                      入手経路:地元図書館にて貸出し

                      そもそも『横浜駅SF』とは?

                      2015年の年初に発せられたこのつぶやきを起点に、「無尽蔵に広がり続ける巨大構造体と化した横浜駅を旅するSF」という内容で作られた即興短編ストーリーである。その後、Togetterにまとめられたtwitter版をプロットとして、ブログ上で本編を執筆、全26話で完結した。カクヨムに番外編の掲載がされている。

                      「横浜駅」は神奈川県横浜市の鉄道駅であり、開業当初からずっと工事が終わったことがない(現在も工事中)ということをネタにされる駅でもあったりする。このネタを発展させて、無軌道に成長・侵食を続ける横浜駅に本州が覆い尽くされた世界を描いたのがこの作品である。このため、物語は「横浜駅」の「エキナカ」で進むが、横浜市は全く出てこない。(「ニコニコ大百科」より
                      ただ一つの「つぶやき」から小説が生まれるなんて、ちょっと前には考えられなかったよねぇ…。
                      わたしがこの本に(というかTweetに)興味を持った理由は、「日本のサグラダファミリア」「永遠に工事中」であるところの横浜駅利用者であるからです。
                      そう、確かにわたしが子どものころからどこかしらは工事していた。そして今現在も絶賛工事中。
                      今のところ、(現実の)横浜駅は横浜市西区の一角からはみ出る気配はないけれど、この小説では鉄道が普選されていれば遠慮なく横浜駅が自己増殖するので、かのうどん県もすでに横浜駅の一部と化しております。
                      「北海道だって新幹線が走ってるじゃん!」ですって?
                      残念。地下だから増殖の間の手が伸びにくいんだってさ。
                      そんなわけで、この世界で横浜駅に抵抗しているのはJR九州と北海道だけ(笑)。
                      大半の日本人は横浜駅構内(つまりエキナカ)で生存しているわけですが、そこに生きる権利を持っているのはsuicaが埋め込まれた選ばれた人々のみ。
                      6歳未満の子どもを除き、デポジットを支払えない人々はエキナカから追放されるという恐ろしい格差社会になっています。
                      こんな風に、いい感じに現代の鉄道事情がパロってあったり、各章の見出しが有名SF小説のもじりだったりと、SF小説にはあまりなじみのないわたしでも、一気読みできる面白さ。
                      大して野望も目的も持たない主人公が好奇心から「横浜駅構内5日間400キロの旅」に出て、横浜駅の増殖をストップさせるというストーリーなので、実際の横浜駅を知らない人でも存分に楽しめる近未来ロードムービー風小説とも言える(かもしれない)。

                      ちなみにワタクシは私鉄沿線に住んでおりますので、suicaではなくパスモユーザーでございます。

                      | − 日本人著者 | 17:35 | comments(2) | - | ↑PAGE TOP
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