三代目徒然なるままボヤッキーニッキー

落語ミステリー
10月に最初の『道具屋殺人事件』を読んで以来、全作読んできた「神田紅梅亭寄席物帳」シリーズがとりあえず最新刊まで追いついた\(^o^)/
一旦、引退してた馬春師匠が復帰する辺りまでは面白かった!
二巻目『芝浜謎噺』で、故郷に錦を飾りに来た末っ子弟子のピンチを助けるべく馬春師匠が颯爽と高座に上がるとか、なにその草若師匠!(@ちりとてちん)って感じで、思わず目から汗が…(^^ゞ

だけど、そこから後はなんか惰性っぽくなってきた上にミステリとしてどーなのよって感じで、しかも最新二作は急に現実の震災問題とリンクしたりして何かもういいや(笑)。
最初から現実に沿った話なら文句はないんだけど、架空のお話として読んでたのに突然割り込むリアルな世界って興ざめするのよね〜。
とは言え、普段わたしが好んで出かける上方落語の高座ではまずかからない江戸落語に触れることができたのは収穫でした。
じゃ、そっちの落語会にも行けよって話ですが、わざわざ木戸銭払って、足を運ぶのはやっぱり好きな落語会ってもんですわ(笑)。
著者:愛川 晶  出版社:原書房
入手経路:地元図書館にて貸出し  
芝浜謎噺

<関連噺>
1.「野ざらし」
2.「芝浜」
3.「試酒」

うまや怪談

<関連噺>
1.「ねずみ」
2.「厩火事」
3.「宮戸川」

三題噺 示現流幽霊

定価:¥1,944 発売日:2011年4月25日
<関連噺>
1.「多賀谷」
2.「示現流幽霊」
3.「鍋屋敷」

「茶の湯」の密室

定価:¥1,944  発売日:2016年11月24日
<関連噺>
1.「茶の湯」
2.創作落語「横浜の雪」

手がかりは「平林」

定価:¥1,944  発売日:2017年9月27日 
<関連噺>
1.「平林」
2.「たらちね」
| itoyan | − 日本人著者 | 18:20 | comments(0) | - | pookmark |
僕たちのカズオ・イシグロ

↑Kazuoってそんなに言いにくい名前なのか…

書店で「ハルキ・ムラカミ」ではなく「カズオ・イシグロ」の特集本を見る日が来ようとは感無量です。学生時代の自分に教えてあげたい(笑)。
宝島社の『カズオ・イシグロ読本−その深淵を暴く−』とどっちを買うか迷ったけど、とりあえず来月になったらおいてなさそうで、且つ情報量の多そうな「ユリイカ」12月号を買ってみた。
出版社:青土社   発売:2017年11月28日
定価:¥1,400(+税) 入手経路:紀伊国屋書店横浜そごう店にて購入

特集*カズオ・イシグロの世界
■対談
幸福な記憶から外に出ること――カズオ・イシグロを読む / 柴田元幸+中島京子 

■アイデンティティの(翻訳)不可能性
英国と日本の狭間で / 富士川義之
カズオ・イシグロのこころ――文体・記憶・運命 / 赤木昭夫
日本語、英語、カズオ・イシグロ / 荘中孝之
イシグロの内なる世界 / 武富利亜
英語で読んでも翻訳で読んでもイシグロはイシグロだ / 菅野素子
カズオ・イシグロの小説における翻訳の名残り / 中嶋彩佳

■歴史の残響
カズオ・イシグロと「不気味な」日本をめぐる断章 / 遠藤不比人
カズオ・イシグロの始まらない戦後 / 河野真太郎
同時代人としてのカズオ・イシグロとレイモンド・ウィリアムズ――多文化主義的リアリズム、そして〈運動〉としてのリアリズム / 大貫隆史
まがい物のイングリッシュネス、あるいはヘリテージ映画としての『日の名残り』 / 佐藤元状

■カズオ・イシグロのテクスチュア
作家の手 / 森下佳子
小説家の不安と夢 / 松家仁之
「カズオ・イシグロ」とカタカナで書く言語の中に住みついて / 温又柔

■カズオ・イシグロを読むために
女に語らせるということ――リアリズムというおぼろな感覚 / 中井亜佐子
画家の語り――『浮世の画家』における忘却の裂け目 / 向後恵里子
『日の名残り』と執事という語り手 / 新井潤美
『充たされざる者』あるいは終わりなき慰撫 / 大宮勘一郎
より良きノスタルジアのために――カズオ・イシグロ『わたしたちが孤児だったころ』 / 三村尚央
水につなぎ留められた反響――カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』における記憶の揺曳 / 高村峰生
カズオ・イシグロ『夜想曲集』を読んで / 大谷能生
生き埋めにされた伝説――ヒストリーとストーリーの狭間のイングランド黎明奇譚 / 伊藤盡

■想起と想像
カズオ・イシグロ作品解題 / 森川慎也
文学を「原語」ではなく「翻訳」で読むことについて、これだけ論じられるのがイシグロだなぁ。
本人が「翻訳されることを前提に書いている」っていうのもあるけど、やはり、そのバックグラウンドに関係してくるんだろう。
受賞後(ていうか今尚)、日本のメディアは「日本生まれの」って枕詞を付けてるけど、正直、わたしはカズオ・イシグロを日本と関連付けて読んだことなかったなぁ。
最初に知ったのが大学だった、っていうのもあるけど、完全に「英文学」のカテゴリーで認識していたように思います。
そういう意味ではサルマン・ラシュディやナディン・ゴーディマーに関しても、国籍とかあんまり気にしてなかったかも。皆、「英語」で文学に携わる人って感じ。

『わたしを離さないで』ドラマ化にあたっての経緯が知れる森下佳子氏のエッセイが面白かったです。あれ、ホント視聴率は冴えなかったけど、尺が長かった分、映画より出来が良かったと思うんだよね。
原作とも映画とも異なる、ただ一人自らの境遇に反旗を翻すマナミの存在についても触れられていて、ちゃんとイシグロに了解取ってたんだ〜。

小説を読んで面白かったとかつまんなかったとか言うのは個人の自由ですが、こういう「作家トリビュート」みたいな本に、「読めって言われたから読んだけど面白くなかった」て言ってる感想は掲載しないでいただきたかったですね。
アナタがつまんなくてもわたしは気に入ってるんだよ、『夜想曲集』!(笑)

FYI:『カズオ・イシグロ入門 』(立東舎 12月20日発売)
| itoyan | − 日本人著者 | 19:25 | comments(0) | - | pookmark |
商い天下取り
よかったー!年内に読めたー(笑)
あきない世傳 金と銀(四) 貫流篇

著者:高田郁    出版社:角川春樹事務所
発売:2017年8月  定価:¥626(税込)
入手経路:地元図書館にて貸出し

まさかの五鈴屋五代目店主、惣次が出奔!そして離縁…。
離縁はともかく、誰よりも商いに熱心だったのに店を捨てるとは〜。
ちょっとここに至るまでの経緯がゴーインすぎて、ボンクラ三男坊とヒロイン幸を夫婦にするという目的の為の筋という気もしないでもない。
でも家と店を捨てても商いを捨てるような惣次ではない(と思う)ので、きっとラスボスになって幸の前に立ちはだかるんだろう。ていうか、むしろそういう筋がわたしには(ry

そして、前巻読了時にわたしが言ってた通りになりました!↓
だからといって、根っから商いの才のないぼんくら三男が、「商いの戦国武将になろうとする女」幸に釣り合うのかっていえば、それもどうだかな〜。
あ、『あさが来た』の新次郎だと思えばいいのか(をい)。
NHKあたりでドラマ化したら面白いだろうなとは思うんだけど、今やるとどうしても『あさが来た』を思い出しちゃうし、あからさまに似たような話にならざるを得ないからムリだろうなぁ…。

幸の才覚を見込んできたお家さんも亡くなり、第一巻からいい感じだった三男坊と無事祝言を挙げ(てか三兄弟全員のヨメになるってすげーな…)、新章突入って感じですかね。
相変わらずの伏線回収や、どんな脇キャラも捨てキャラにしないところが高田郁作品の良い所。唐突のように見えても、ちゃんと設計図が引かれてるのが分かる小説って素晴らしい。
| itoyan | − 日本人著者 | 19:50 | comments(0) | - | pookmark |
Yokohamaにおいでよ
ドラマ『今からあなたを脅迫します』のロケ地として、ただいま絶賛日テレ映り込み中の横浜ですが、「クリスマスキャロルが流れる頃」までずっと青山表参道勤務のわたしには
「よこはまはあまりに遠し。せめては新しき書物を開きてきままなる旅にいでてみん」
…なんつって。
てなわけで『横濱エトランゼ』読了。

著者:大崎 梢    出版社:講談社
定価:¥1,400(+税)  発売:2017年6月
入手経路:地元図書館にて貸出し

とりあえず、有隣堂ルミネ店が推す「横浜本」、全部読んだぞ!

このTweetと書店の平積みを見てすぐに図書館で予約したのに、忘れた頃にやってくる順番…。いやー長かったね(笑)。
ちなみにわたしならこのラインナップに『横濱つんてんらいら』も入れるがな。

大学入学を控えた女子高生が、横浜の地元タウン誌で雑用バイトをしながら、開港当時の横浜のあれやこれやに想いを馳せるお話で、そこに隣家の幼馴染のお兄さんへの思慕やら、彼が想いを寄せていた才色兼備の従姉への屈折やらが描かれた、何とも可愛らしい連作短編。
わたしもダテに横浜へ通学・通勤したり、遊んだりしてきたわけではないので、この本で取り上げられてる事柄に取り立てて新鮮味はないのだけども、そんなことよりいつの間にか年取っちゃったんだな〜と実感しました。
だってさ〜、この女子高生たち、ランドマークタワーが存在してなかった頃のことや、磯子にプリンスホテルがあった頃のことを知らないんですよー!
*ランドマークタワーは1993年開業。プリンスホテルは2006年6月30日営業終了。

なので、女子高生が隣りのお兄さんにまとわりつく様子が微笑ましいというよりは、「社会人は忙しいんだYO!ちょっとはエンリョしろや、このガキ!」という親目線になっちゃって…(まぁ実際親の年齢だw)。

元町、山手、根岸、関内、馬車道…と昔ながらの観光スポットの薀蓄や歴史がざっくり分かるガイド本としても面白いので、お若い方々に読んでいただきたいですね。
いや、年食っててもいいんだけどさぁ(笑)。
| itoyan | − 日本人著者 | 21:50 | comments(0) | - | pookmark |
カラスの外伝
「八咫烏シリーズ」外伝をついに読んだぞ〜!
もう、早く教えてよ…(笑)

「オール讀物」
定価:¥980(税込) 出版社:文藝春秋社
入手経路:地元図書館にて貸出し

2016年7月:「しのぶひと
¥980
あー、なんで第五巻の最初で真赭の薄が澄尾や雪哉を前にしてぎこちなかったのかって、そういうわけね…。

2017年1月:「ふゆきにおもう

あー、なんで雪哉の実父が影薄い割に、継母があんなによくできたヒトなのかって、そういうわけだ…。

2017年7月:「すみのさくら

あー、なんで第一巻で浜木綿が西家推しだったのか、第六巻で真赭の薄を側室に絶賛推薦中だったのかって、そういうわけか…。

…というふうにだね、外伝読んでないと補完できない本編っていうのもどうかと思うんだけど、それよりこれらの外伝、いずれはちゃんと書籍化されるんでしょうね?
全部まとめて文庫でお買い上げするわよ!(笑)
| itoyan | − 日本人著者 | 21:30 | comments(0) | - | pookmark |
ぬばたまのカラスたち
鳥→牛、と来て今度は烏だ!(笑)
ここんとこ読書に勤しんでるのは、秋だからではなく図書館でリクエストしてた本がタイミング悪く一気に手元に来てるからです。全くもう!
「八咫烏シリーズ」最新刊『弥栄の烏』読了。

へー第一部、完結なんだ…

著者:阿部 智里 出版社:文藝春秋社
発売:2017年7月 定価:¥1,500(+税)
入手経路:地元図書館にて貸出し

あのっ!前巻『玉依姫』がクソつまんねーとか言っててごめんなさいっ!<(_ _)>
第1巻と第2巻が合わせ鏡の如く裏と表を描いていたように、5巻と6巻は二冊で一つの物語でした。
なるほど、何で真赭の薄が出張ってるのか、そういうことだったのね〜(ってか、絶対作者、真赭の薄がお気に入りだよねw)。
それならそれで「コロボックルシリーズ」みたく、リアル人間社会と異世界ファンタジーが隣りあわせなのには免疫あるから大丈夫なのに、前回はいきなりファンタジーから現実の日本の話になってたからさー、面食らったのよ。
うーん…これは文庫で手元に置いておかないと、重箱の隅っこの辺りの設定を忘れそうだぞ(笑)。

ところで、物語全体を通して、魂が転生する日嗣の御子が肝心の記憶を置いてきちゃったっていうのがミソなんですが、この忘れてはいけないことを忘れてしまった側と、執拗に記憶している側とのせめぎ合いがめっちゃ、カズオ・イシグロの『忘れられた巨人』だなぁと。
正直、「名前探し」よりこっちの方に興味を惹かれました。

そして、すべての記憶を取り戻してもすべてが遅かったという後味の悪い結末に結構打ちのめされました。
自らのしでかした都合の悪いことをきれいに忘れたが故に変えようのない運命を招いてしまったこと。この重大な秘密を背負って即位したからっぽの「真の金烏」。
第1巻を読んでた頃には想像もつかない重い世界観に、一本やられたなぁ…と感嘆してます。

ちなみに、外伝が「オール讀物」で連載中とな!
ちょっと図書館に借りに行ってくるε=ε=ε=┏(゚ロ゚;)┛ダダダッ!!
| itoyan | − 日本人著者 | 21:50 | comments(0) | - | pookmark |
牛車を買おう!
「鳥」の次は「牛」!

いや、畜産学者の本ではない。『牛車で行こう!』読了。

著者:京樂 真帆子   出版社:吉川弘文館
定価:¥1,900(+税)  発売:2017年7月
入手経路:地元図書館にて貸出し 

きっかけは読売の書評<清水克行(日本史学者・明治大教授)>
「間違いだらけのクルマ選び」にちなんだ牛車選びを指南しつつの書籍紹介がお見事です。
牛車は高価な買い物だが、丁寧に扱えば数世代にわたって乗れる。買ってから後悔しないよう、購入を検討している人は、ぜひ事前に本書を熟覧してほしい。
「購入を検討している人」て…。一読して大笑いしました。

というわけで、まんまと書評に釣られて借りたけど、愉快痛快な面白味はないです、はっきり言って。
「図説・牛車」と言った感じの文献解説書みたいなもんですかね。
『源氏物語』や『更級日記』、『蜻蛉日記』など日記・物語で触れられる移動手段としての牛車が、実は政治的・儀礼的な意味を持っていたとか、目からうろこ的な面白さはありますが。
牛車が「後ろ乗り・前降り」だなんてバスの乗り方みたいなもんだったとは知らなかったですよ。
牛車の話だからこそ、牛車を使わない時(=歩く・騎乗する)についての記述も逆説的で興味深い。
平安貴族は男も女も結構歩いてたんですってね。そういえば、『平清盛』でも貧乏貴族の明子様はともかく、時子ちゃんも歩いてたっけ。
『清盛』と牛車と言えば「殿下乗合事件」なんてのもあったなぁ…。

牛車購入って、現代の自動車と違ってクルマだけ買えばいいってもんじゃないからなあ。牛と牛飼い童も必要だし、メンテナンスも大変そうなので、我が家は購入を断念します。
| itoyan | − 日本人著者 | 21:15 | comments(0) | - | pookmark |
抱腹絶倒
わたしは、小学校一年の算数の授業で既に何やってんだかさっぱり理解できず、四年時にはあまりの落ちこぼれ具合に親が学校に呼び出されたほどの、筋金入りの超文系人間です<(`^´)>エッヘン←威張るな
そのわたしが敢えて言う!

理系学者の本、超面白い!

鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。

著者:川上 和人   出版社:新潮社
定価:¥1,512(税込) 発売:2017年4月
入手経路:地元図書館にて貸出し

まあ、まずは「立ち読み」してってほしい。


そしてゲスト出演したラジオ番組をどうぞ↓


冒頭から読者を自分の世界に引っ張り込むゴーインさ。
リズミカルで歯切れの良い文章。
唐突に繰り広げられる無意味な比喩表現。
他人様と世間様をナメくさった態度
…文系人間のわたしが逆立ちしても到達できない才能の壁を実感しました。

理系のくせにっ!
文章まで上手いなんてっ!!
←文系人間カタナシ

とにかく、新しいページをめくるごとに笑いが込み上げるんだから、朝ドラより「どや、わろてんか」って言われてる気がする。
通勤電車で読んだわたしがアホでした。笑い声抑えきれなくて、マジヤバい。

とはいえ、決しておふざけな話ばかりではなくて、喧嘩腰のタイトルとは裏腹に、ヒトと鳥類との付き合い方や、絶滅危惧種の保護についての見解など、深く考えさせられる内容でした。
新潮社さん、来年にでも文庫化お願いします<(_ _)>
絶対買うからー!
| itoyan | − 日本人著者 | 21:25 | comments(3) | - | pookmark |
落語×ミステリー
以前にも「笑酔亭梅寿謎解噺シリーズ」ってのがありましたが、あれ、完結しちゃったんだよね(←珍しく全部文庫で持ってる)。
このたび、図書館の蔵書リストからこんなん↓発掘しました。
神田紅梅亭寄席物帳 道具屋殺人事件
著者:愛川晶   出版社:原書房
発売:2007年9月 定価:¥1,800
入手経路:地元図書館にて貸出し

2007年か〜。道理で円楽が楽太郎で、談志も存命な訳だ。
ちなみに現在は創元推理文庫で発売されている模様↓


推理物であるんだけど、それ以上に落語(江戸落語)の薀蓄や、寄席や噺家のしきたりといった裏話的なエピソードの方に重点が置かれていて、ある意味、初心者が落語を聴きに寄席に行く前の「入門書」としても活用できそう。
それだけに、読者に話を振るためだけの説明セリフや、推理をさせるためだけに必要以上にどんくさい役割を振られた登場人物の設定が、時として鼻につくっていうか、うざったい。
面白いのは、探偵役が二人いるってことで、実質的に謎解きをしてくれるのは二つ目の噺家、福の助なんだけど、指示を出してるのが脳梗塞で倒れて廃業しちゃった元の師匠、山桜亭馬春。身体が不自由な彼は文字通り「安楽椅子探偵」で、弟子から聞いた話を基にボソッと解決のためのヒントをくれる。
さらに、現場で聞き込みをするのが福の助の女房、亮子。脚を使って事実を突き止めたり、話を聞いてきたりする肉体労働担当といったところか。

第一巻で出て来た噺は
1.道具屋
2.らくだ
3.勘定板
「道具屋」と「らくだ」は上方落語でもおなじみ(ていうか「らくだ」は元々上方発)だから知ってたけど、江戸落語には疎いので最後の話は初めて知った。
ていうか、符牒とか寄席のシステムとか、江戸でしかないものはこんな感じなんだ〜って知らないことばっかで、面白かった。
おっかしーな〜。わたし、首都圏住みなのに〜(笑)。

シリーズ化されてるので、続きも借りてみようと思います。
| itoyan | − 日本人著者 | 16:00 | comments(0) | - | pookmark |
神様三人鬼一人
去年の暮れに出た本を、今年もあと二か月チョイという時期に読了(笑)。だってものすごい人数の予約待ちなんだもん(そしてわたしの後には60人待ちw)。
三島屋変調百物語 四之続三鬼


著者:宮部 みゆき 出版社:日本経済新聞出版社
発売:2016年12月  定価:¥1,800(+税)
入手経路:地元図書館にて貸出し

てっきりおちかと好い仲になる為にいるのかと思った浪人、青野先生が無事仕官の伝手を得て退場…。え?ええっ?
「思ったより動かし甲斐のないヤツだし、いっそいなくてもいいかも。コイツ消して、新人加入してリニューアルしたろ」
・・・と宮部氏が思ったかどうかは知らんけど、トーヘンボクの寺子屋の先生よりは面白そうな立ち位置の貸本屋の若旦那が唐突に登場。
まぁ、それはどうでもいいんだけど(笑)、今回は人と人ではないものが交わるお話ばかりで、だからこそ人の心の深淵を覗き見た心地がした。
第一話 迷いの旅籠
第二話 食客ひだる神
第三話 三鬼
第四話 おくらさま

第二話だけが「ひだる神」に憑りつかれた男もその事情を知った女房もその兄も皆ホッとする人ばかりでほのぼの。懐いた(?)ひだる神のおかげで仕出し弁当屋が栄えたはいいが、美味しモノを食べすぎてひだる神が肥満してしまうとか、読んでて楽しかったー。
「ひだるい」って「ひもじい」って意味だよね。あの急に力が抜けて動けなくなる空腹状態、分かるわぁ。そうか、あれは「ひだる神」が憑いてたのか(←単に一食抜かしただけ)。

あとの三篇は「人間の業」というか「因果」みたいなものがベースにあって、何とかならんのか→いかんともしがたいという無力感で空しくなった…。

ところで、わたし、この原作をドラマ化したNHKの『おそろし』って時代劇が好きだったのですが、あれはもう続編やってもらえないんですかね?
主演の波瑠があの後、朝ドラヒロインになっちゃってすっかり貫禄付いちゃったから、もうムリなんだろうか…。

| itoyan | − 日本人著者 | 22:50 | comments(0) | - | pookmark |

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