I will kiss you mouth, Jokanaan

  • 2017.04.24 Monday
  • 21:00
サロメ:あたしはお前の口に口づけをするよ、ヨカナーン。
(オスカー・ワイルド『サロメ』)

院生の時、オスカー・ワイルドの『サロメ』を講義で取っていたのですが、「原文はフランス語だからフランス語で読もう」とか言い出した教授が、ワタクシの修論の主査だった思い出。
さて、『サロメ』と言えば、まずヴィジュアルとして思い浮かべるのは、著者のオスカー・ワイルドではなく、オーブリー・ビアズリーのこのサロメ↓

夭折した若き天才ビアズリーと、その姉の秘話を描いた小説、『サロメ』読了。

著者:原田マハ    出版社:文藝春秋社
定価:¥1,400(+税)  発売:2017年1月
入手経路:地元図書館にて貸出し

へー、ビアズリーの姉が女優だったとは知らなんだ(というか、姉がいたことすら初耳だ)。
なんか…ちょっと、あまりにも密接な姉と弟の関係性に息苦しさすら覚えるし、いくらフィクションでもそこまで突っ込んでいいんかい?って思ってWikipedia見てたら、
1894年、挿絵入り文芸誌『イエロー・ブック』創刊。同誌の美術担当編集主任となる。このころ経済的に余裕ができたため、ピムリコ地区ケンブリッジ通り114番地に家を購入し、姉メイベルと同居。近親相姦説もささやかれた。
おお…事実がもとになった創作だったのね…。
ワイルドと“ボージー”ダグラス卿との関係は有名ですが、そこに割り込む形でビアズリーの存在があったとしても不思議ではない。
なにしろ、ビアズリーが『サロメ』の「英訳者になることを望んでいたが叶わなかった」一方で、英訳したのはダグラス卿という事実があるのだから。
そしてその三角関係のすぐ近くで、ワイルドに嫉妬し、ダグラス卿と共犯者になり、弟を奪い返す姉メイベルが暗躍していた…という小説です。
まぁ、一言で言って、お姉ちゃん、やりすぎ…(^^ゞ
(小説の話だけど)、弟のために歴史を変えちゃったよ。
天才のそばで生きる平凡な姉、という傍から見たら辛そうな人生なんだけど、当のメイベルはその弟が自分よりワイルドに惹かれていくのが許せないっていうんだから、怖いよう。

日本の小説なんだけど、世紀末のロンドンの隠微な雰囲気が立ち込める、英国チックな小説でなので、好きな人は好きだろうなぁ。

ちなみに、上記の教授は講義の後で、こんな芝居↓に連れってくれたのだった。

濃いわ〜(笑)

FYI:原田マハさんが『サロメ』をテーマに描くミステリ

私小説

  • 2017.04.09 Sunday
  • 20:42
芝公園六角堂跡』読了。

著者:西村 賢太   定価:¥1,500(+税)
出版社:文藝春秋社 発売:2017年2月
入手経路:地元図書館にて貸出し

読んでみようと思った動機はズバリ、タイトルです。
芝公園付近は、ハケン先への通勤路であったので(笑)。
あーでも「六角堂跡」がある芝公園は通ってなかったな。

JR浜松町駅から増上寺前を通って御成門方向へ、が晴れた日の通勤経路でした(懐かしい…)。
芝公園には古墳もあるんですよね。今度近くに行くことがあったら、是非寄ってみたい。


えーと何の話だっけ。あ、小説ね。
タイトルは、この著者が敬愛する藤澤清造という作家の終焉の地なんだそうです。
1932年1月29日早朝、芝区芝公園内の六角堂内で凍死体となって発見される。(Wikipedia)
今は「跡」と言うくらいなんで、現存してないそうですが。
四作の短編小説集なんだけど、時系列的に2015年の2月、6月、7月、12月と分かるようになってて、作家の日記を読んでいる感覚に近い。

最初、全く気付かなかったんですけど、『苦役列車』で芥川賞を受賞した作家でしたか。名前にピンと来なくても、映画で覚えてたわ。


どう見ても実在の歌手がイニシャルで登場したり、どう見ても作者自身ですよね〜な行動だったりで、ものすごく引っかかりながら読み始めたんだけど、そうか、これがいわゆる「私 小 説」というものなのか。
最近、こういう小説読んでなかったなぁ…。
設定がリアルで作りこんでない分だけ、想いも悔いも憧れも卑屈さもビシバシ自分に跳ね返る。ただ書き連ねるだけならここまで感情を揺さぶりはしないので、そこは作家の技量があってこそ。
が、頻繁に出てくる自己卑下の塊のような描写には、いささか辟易するので、これは読む人を選ぶだろうなぁと思った。
日々に忙殺されてても、無意識のうちに原点(=六角堂跡)に引き寄せられるっていうのが、抗えない業みたいなのを感じて、分かりたいような分かりたくないような…。
これは映像作品より、だれかの一人芝居で観たいな〜と思いました。

大坂商人の心意気

  • 2017.03.26 Sunday
  • 10:10
発売から一か月以上待って、ようやく読了。
あきない世傳 金と銀(三) 奔流篇

著者:高田郁   出版社:角川春樹事務所
発売:2016年2月  定価:¥626(税込)
入手経路:地元図書館にて貸出

根拠はないのに、このシリーズはこの巻で終わると思い込んでたので、「あ、まだ続くんだ…」とちょいびっくり。
あ、でも、物語的にはいよいよこっから!むしろ今までは序章に過ぎないって感じなので、今後も楽しみです。
五鈴屋三兄弟の長男が死に、二男と再婚したヒロイン、幸。
あっという間に21歳のご寮さんになってて、比較的ワープの少なかった『みをつくし料理帖』シリーズに比べると、大河ドラマ感があります。
ちょい冷酷なところはあっても、幸の使いどころを分かってそうだし、商売熱心で商い好きだし、夫婦仲もよさげだし…で見直したところに、血も涙もない取り立て屋みたいな描写とか、挙句の果てにDVだよ…。もうどうしようもないストップ安(笑)。
だからといって、根っから商いの才のないぼんくら三男が、「商いの戦国武将になろうとする女」幸に釣り合うのかっていえば、それもどうだかな〜。
あ、『あさが来た』の新次郎だと思えばいいのか(をい)。

そうそう、『あさが来た』ネタといえば、大名貸しの両替商がつぶれる話があって、そうかこんな昔(寛保)からつぶれるとこはつぶれてたんだ〜と感慨深い。
あと、お家さんと幸が文楽観に行くとき、演目が『ひらかな盛衰記』から『曽根崎心中』に代わって、おお「お初徳兵衛」来るのか!と一瞬わくわくしたら、徳兵衛は五鈴屋の主が代々襲名する名前で、先代徳兵衛(お家さんにとっての初孫)が死んだばかりだったねと、しんみりしてしまった。

故郷へお墓参りとか新たな産地開拓とか『銀二貫』を彷彿とさせる展開でしたが、そういえばわたし、ストーリーの面白さに関しては、『みをつくし〜』より『あきない〜』の方が好きなのは、『銀二貫』みたいに「商い」がテーマだからかも(でも涙を流すほどの感動描写は『みをつくし〜』に軍配が上がる)。
普段やらないこともあって、あんまり「食」とか「料理」に興味がないんだよなぁ…。
朝ドラも、食がテーマの『ごちそうさん』は全力でスルーしたし、衣がテーマの『カーネーション』&『べっぴんさん』や衣食住包括して扱ってた『とと姉ちゃん』は脱落したし…。
『マッサン』みたいなガチなビジネス朝ドラ、また観たいなぁ…。

宇治が舞台なら宇治茶でいいのに

  • 2017.03.24 Friday
  • 22:48
ここ数年、わたしの中では『ビブリア古書堂』と『タレーランの事件簿』が内容的も、キャラ的にも、新刊発売時期的にも紛らわしいってんでイラッとくる物件なんですが、今回『タレーラン』が昨年出たにもかかわらず、『ビブリア』発売の頃に仕入れる図書館てばよ…orz
あ、でも『ビブリア』の方は今回で最終巻なんですってね。『タレーラン』まだ続くんかい。

喫茶店タレーランの事件簿5 この鴛鴦茶(えんおうちゃ)がおいしくなりますように

著者:岡崎琢磨  出版社:宝島社
発売:2016年11月 定価:¥713(税込)
入手経路:地元図書館にて貸出し

えっとー。今回の『タレーラン』てば、いつものコーヒーに絡めたミステリというより、まるっと『源氏物語』なんですけど、もしかして『ビブリア』と入れ替わってます?(笑)
でもって、アオヤマの初恋の相手が最初から胡散臭さ全開で、このうすのろのわたしでさえ、彼女の虚言や引っ掛けに気付いていたよ、アオヤマ君…。
あと、キミは一応、「タレーラン」のバリスタと付き合ってるんだよね?
美人の年上バリスタと相思相愛なんだよね?
その彼女が働いてる喫茶店に、よくもしれっと初恋相手のお姉さんを連れてこれるよねええええ。
神経太い通り越して雑だよ…。

というわけで、いつもなら「倒叙ミステリ」なので二度読みするんだけど、今回さらっと一読で終わり。
あ、一巻のころに比べ、格段に文章は上手くなりました(←超上から)。若干、キモっ!と鳥肌の立つ文章が散見されるけど、作者が進歩したのか、編集が代わったのか、彼のスタイルにわたしがようやく慣れたのか、さほど気にならなくなってた点は評価しよう。

ちなみに(こじつけにも程がある)タイトルの「鴛鴦茶」ってのは
香港で一般的な飲み物で、紅茶とコーヒーを混ぜ合わせたもの。広東語では「鴛鴦」(ユンヨン)と略すことが多い[1][2]。日本語ではコーヒー紅茶と呼ばれる場合もある。多くは、砂糖と無糖練乳をたっぷり加えて飲むため、「鴛鴦奶茶」(えんおうだいちゃ、広東語 ユンヨンナーイチャー)とも呼ばれる(Wikipedia)
んだそうです。
今度中華街で飲んでみよう。

ケルトを巡る三都物語

  • 2017.03.21 Tuesday
  • 21:16
図書館で予約してる本がなかなか来なくて暇な時、「アイルランド」で検索かけて出て来た本を読んでみることが多々あります(当たりはずれも多々ある)。
今回は、うーん…「普通」かな。
熊野からケルトの島へ アイルランド・スコットランド

著者:桐村 英一郎 出版社:三弥井書店
発売:2016年5月  定価:¥2,000(+税)
入手経路:地元図書館にて貸出し

わー懐かしい。『マッサン』の名前がー!
そうか、2014年6月に取材でスコットランドへ行かれたんですねー。
…って、そんなことはさておいて。著者は熊野在住の元A新聞の記者。「古代熊野人にとっての永遠の異郷」である「常世」の存在が、「ケルトが信じた不老不死の楽園」の「常若の国(=ティル・ナ・ノーグ)」と重なることにインスピレーションを得て、そのほかにもごろごろ出てくる両者の共通点を探すべく、スコットランドとアイルランドへ旅立った、というわけ。
実際、神話から自然、巨石文明、強い女性神信仰、海の彼方に新天地を求めた歴史等々、共通点は大ありなことは認めるけども、そういうのって実は「ある」と思って比較していくと、そーゆー点が目立って目に付くんだよね。
だって、わたしが最初にアイルランドに興味を持った90年代後半、既にアイルランドって沖縄と超似てね?って「アイルランド友の会」で言われてたもん(笑)。
ちなみに、沖縄の「ティル・ナ・ノーグ」は「ニライカナイ」ね。
そんなわけで、別段目新しい説でもなんでもないんだけど、紀行本としてはいいツボを押さえてますね(←上から)。
自分で運転できる人はいいなぁ…って、アイルランドやUKの辺境に行くと実感するわ。

熊野には行ったことがないのでよくわかりませんが、そこへ行ってる間に身内や友にヤバいことが起きるんですよね?
…とか思ってしまうほどには『平清盛』脳です(笑)。

誰が為に復讐す

  • 2017.03.09 Thursday
  • 21:20
先週から昔懐かしの「金曜時代劇『五瓣の椿』」(2001)アンコール放送が始まりました。
これ、リアルタイムで観逃してて、ずっと観たかったんだ〜。
その年の春から夏にかけ絶大な人気を誇った朝ドラ『ちゅらさん』が終わってから初めての国仲涼子の主演作。
観てないにもかかわらず、あの天真爛漫な笑顔の可愛いえりぃになんつー似合わない役をさせてんねん、NHK!とあちこちで不満の声が上がったのは覚えてます(笑)。
あと三番手で、今や押しも押されぬ実力派俳優と成り上がった堺雅人が出てるんですが、えーと『新選組!』が2004年だから、まだ山南さん大ブレイク前ですね。
でも『ちゅらさん』のひとつ前の朝ドラ『オードリー』でプチブレイクはしてたので、NHKとしてもいい組み合わせだろ?的なキャスティング。今となってはこんな地味な役は絶対やらないと思うので、貴重ですわ〜。
ちなみにワタクシ、2001年の秋冬はこの『五瓣の椿』ではなく『嫉妬の香り』で堺雅人(とオダジョー)を観てました(笑)。

さて先週第一回をガン観してたら、想像以上に暗い話で、原作にも俄然興味がわいたので、図書館で借りてみた。

著者:山本周五郎 出版社:新潮社
定価:¥514(+税) 発売:昭和39年9月→平成18年8月(63刷)

うーん…いくらお父つぁん子だからって、17、8の大店の世間知らずの箱入り娘が、家付き娘の妻にコケにされた挙句に不義の子を押し付けられた父親に代わってお仕置きよ六人も殺すほどの動機が、いまいちピンと来ないな。どうしようもない淫乱な母親と、その浮気相手の血をひいてる己の存在そのものを否定したい、抹殺したいって気持ちもあるんだろうけどさ。
ジャンルも時代も全然違うけど、妹を殺されて復讐に立ち上がった『探偵の探偵』でもピンと来なかったわたしはよほど肉親への愛情が薄いのか。
いやでもね、お父つぁんは、たとえ自分と血の繋がりがなくても可愛がってたおしのに復讐してもらおうなんて考えてなかったよ、きっと。
だって自分が死んだら、手代の徳次郎と一緒に家を出て、母親の目の届かない所に行って、幸せになっておくれって了見で、無理して働いて870両貯めたんでしょ。それはつまり、可愛い娘に幸せな未来を残してやる為じゃないのよさ。
ほら、『ちかえもん』でも、お初の父上はお初が復讐することを望んでない!みたいなこと、言ってたじゃーん!
なので、実母の浮気相手に色仕掛けで迫って、淡々と殺していくおしのの行動原理が、父親の為でありながらもその当の父親が望んでないと思われる以上、ただ単にむなしいだけなのだな。
あと、ワタクシは根が小市民なので、おしのがせっかくお父つぁんが骨身を削って貯めたお金を、復讐のために散財してるってのもなんかイヤ(笑)。

まぁ、そうは言っても、おしのの復讐相手が揃いも揃ってロクデナシなサイテー野郎ばっかなので、小娘にしてやられるくだりは爽快ではあった。
あ、ドラマでなんかいい感じだった徳次郎は、原作では一瞬出たっきりの全くもって完全なる脇役でしかなかったです。ドラマでこの先どうなるのか、ちょっと楽しみー。

愛憎相半ば

  • 2017.03.05 Sunday
  • 10:20
黒井師匠からドイツ語のテキストを送っていただいた折に同封されていたのがこちら↓
半神


わたし、萩尾望都作品ってリアルタイムで読んでなくて、というか全く読まないまま大人になって今に至るので、今もってあまり興味関心の対象にないのです。
こうして無理やりにでも送りつけてもらわないと知らずに一生を終えるところでした(笑)。
すごい、「Wikipedia」にあらすじ載るくらいメジャーな作品なのね。
少女ユージーは、双子の妹ユーシーと腰の辺りで繋がった結合双生児。妹ユーシーは美しい容姿と知的障害を持つ赤ん坊のような少女で、周りから天使のようだと可愛がられたが、姉のユージーは知能は高いものの、妹に栄養のほとんどを吸われて醜く痩せ衰えていた。おまけに離れることのできない妹の世話を両親から任され、自由に動きまわることもままならず勉強だけが楽しみという毎日を送っていた。ユージーにとって妹は、厄介な荷物であり、自身のコンプレックスの象徴であった。
やがて双子は13歳になったが、ユージーの体はくたくたで歩くこともできなくなった。医師より「このままでは二人とも長く生きていられない」「切り離す手術をすれば、君だけは助けることができる」と告げられ、ユージーは手術を快諾する。手術後、回復したユージーは死にかけている妹に面会するが、痩せこけたその姿はまるで自分自身のようだった。
ユージーは16歳の美しい少女に成長したが、ふとしたときに鏡の中の自分があんなに嫌っていた妹の姿に重なり、妹への憎しみと愛情を思い涙を流す。
ほんとにこのまんまのストーリーでたった16Pしかないのに、人間の業みたいなものがひしひしと感じられ、後を引く。

で、思い出した双生児モノ少女マンガがコレ↓
わたしが死んだ夜

こっちの双生児は結合してるわけでも、生き死にがかかる重大な手術が必要なわけでも全然なく、せいぜい恋人を取り合う程度なんだけど、お互いがお互いを激しく憎みつつも、一方になりたがるっていう根本は同じ発想かと。
彼女らの祖父も双生児で、その運命をそっくりたどってしまうってのが二重の仕掛けになってて、ラストがねぇ…これまたえげつない。
正直に言うと、最初に読んだ小学生の時、オチが理解しきれなくて、従姉に解説してもらってもいまいちピンと来なかった思い出が(笑)。
「なかよし」掲載にしては相当ハードな話だった、といまだに印象に残ってます。
ちなみに「ロシアンルーレット」という言葉を覚えたのがこの作品だ。

The Last Emperor in China

  • 2017.02.22 Wednesday
  • 18:30
ファンタジー小説がノンフィクション風味を醸し出してきたぞ、と。
浅田次郎先生のライフワークであり、ワタクシも文庫で購入するほどのファンである『蒼穹の昴』シリーズ最新刊、読了(と言っても、とりあえず発売中の1・2巻のみ)。
天子蒙塵

著者:浅田次郎  出版社:講談社
発売:2016年12月 定価:¥1,600(+税)
入手経路:地元図書館にて貸出し

わたしがリクエスト出す前に父親が予約してたらしくて、即行自分の順番は取り消しました(笑)。
いやぁ、きな臭くなってきたなぁ…。いや、前の巻で張作霖が爆死した辺りからもう時代が「つい最近」になってきたんだけども。
あの賢くて爽やかな美少年だった漢卿がー、とか
右も左もわからない幼児だった溥儀がー、とか
まぁいろいろ思うところはあるけれど、何と言っても春児や少爺、玲玲がめっちゃ年食って出て来たのが、大清は遠くになりにけり…。
少爺(ってか史了)は溥儀に仕えてて、この先どうなるのー!

『天子蒙塵』の一巻はまるまる第二夫人、文繡(淑妃)視点の「皇帝との離婚劇」で、ちょっと異質。なんなら『珍妃の井戸』みたいに、この巻だけ独立させてもよかったような…。
そういえば、映画『ラストエンペラー』でもこの離婚の話が描かれてて、文繡が雨の中嬉々として去ってゆくシーンがあったような?
二巻は、いつものようにいろんな人の視点から話を紡いでいく形で、最後の場面であの静海の湿地を見事に干拓した春児の話があって、そらもう『蒼穹の昴』を電車の中で読んで泣きの涙だった身としては、やっぱりここでも泣くわー。

ところで、天命ある者のみが所持できる「龍玉」は、今春児の兄で張作霖の部下だった春雷が隠し持ってました。これ、いずれは中国共産党に見つかっちゃうのかしら。

ところで次巻の発売はいつですか。さっさと読まないと忘れちゃうんだよう(笑)。

皇帝の離婚、満州の謀略――歴史を凌駕してゆく物語

一家に一冊

  • 2017.02.12 Sunday
  • 22:12
買いました。
メイキング・オブ・大河ファンタジー 精霊の守り人 悲しき破壊神

監修:NHK「大河ファンタジー精霊の守り人」制作班
出版社:洋泉社   発売:2017年1月25日
価格:¥2,500+税 入手経路:横浜そごう紀伊國屋書店にて購入

結構詳細なあらすじや、キャストのインタビューが掲載されてた「ガイドブック」がビギナー向けとすると、こちらはマニアック向けといったところでしょうか。
あの凝りに凝ったセットや衣装が隅から隅までずずいと拝めて、まさに永久保存版です。
スタッフのインタビューがまたプロのお仕事を感じさせてくれて面白い。
あと、おディーンのファンは買った方がいい。少々値が張りますが、いい感じのドアップがあって、そりゃもう悶絶ものですので(^^ゞ←結局はそこ
えー、でも柘植さんとどこに接点があったんだろ〜。

地元在住作家

  • 2017.02.01 Wednesday
  • 21:53
一年前の第154回直木賞受賞作を読了。
つまをめとらば

著者:青山文平   出版社:文藝春秋社
定価:¥1,500(+税) 発売日:2015年7月8日
入手経路:地元図書館にて貸出し

著者の青山氏は横浜出身なんだけど、現在住んでるのは県央の大和市。
ということで、直木賞受賞のニュースに沸き立った県央地区でありました。
いやー普段、厚木基地騒音訴訟くらいでしか注目されることないからさぁ。一応、大和市はノーベル賞受賞者とか、なでしこジャパンの選手とかも輩出してんだけどね。あ、あとローザンヌ優勝者が通ってたバレエ教室もあるんだよ。

さて、本作は時代小説の短編集です。
収録されてるのは
「ひともうらやむ」
「つゆかせぎ」
「乳付」
「ひと夏」
「逢対」
「つまをめとらば」
どの短編も、そこそこ食えて生活はしていけるけど、これといって励むべき仕事も、目指すところもない、うだつの上がらない武士と、そんな男に嫁ごうと、どん底で春をひさごうとひたすら強い女の話。
読んでて違和感なくスッと頭に入る美しい文章も、ふっと軽く息をつくような読後感もよかった。閉塞感のある日々の暮らしだけど、小さな幸せをそこに見出そうとする男たち…藤沢周平の時代小説に近いテイストかな。

唯一、女目線の「乳付」が異色っちゃ異色だけど、実父、嫁ぎ先の義母、乳母、なにより夫の誰もが愛情を持って彼女に接していて、その優しい世界が心地よい。
でもわたしがドラマ化する権限を持ってたならば、役職を求めて日参する男たちとそんなものあろうとなかろうと意に介せずな女を描いた「逢対」がいいな。
高邁な目的があるに違いないと思っていた若年寄の真の目的が俗っぽかったというオチも面白かった。

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