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時代小説と歴史小説
年に2回出る『みをつくし料理帖』が昨年、1回しか出なかった理由は

↑『あい 永遠に在り』執筆故だったのねん。
著者:高田郁    出版社:門川春樹事務所
出版年:2013年1月  価格:¥1,680
入手経路:地元図書館にて貸出

内容分かってる本じゃないとまずもって買わないので(さらに単行本だし)、長いこと待ってやっと借りた!
著者初の「歴史小説」というので、改めてそっか、『みをつくし』は「時代小説」だったのかと思い至った次第。何が違うかっていえば、そらやっぱり、実在した人物を(フォクションを交えながらも)史実に則り描ききるってこと。これは、作家の想像力に枷が付くという意味で、やっぱりハードル高いよねー。

で、この小説はどうかというと、うーん、いつもの高田節が足りない…。あの、清々しい爽快感や涙を誘う温かな遣り取りが今一つ不足。
勿論、小説自体は悪くないし、面白くないわけでもない。武士や志士ではない、つましい庶民の目から見た幕末の雰囲気も垣間見れるし。
ここが、「歴史小説」と「時代小説」の壁なのか。いやむしろ、違いと言うべきか。
あ、あと、この夫婦がね、すべての私財をなげうって、老年に達してから蝦夷地開拓へ赴くんだけど、どうもそこがひっかかったっぽいわ。バリバリ働ける壮年期ならともかく、周囲が心配するお年頃になってから農民として開拓地入りしたところで、そんなに働けんだろう。

主人公は、千葉の農民から徳島藩主のご典医、そして戊辰戦争で敵味方を隔てることなく救った蘭方医、関寛斎…ではなくて、その妻、あい。
どんな時も夫を支え、家を守り、困難を乗り越えた山あり谷ありの女の一生。
つーか、それよりむしろ、ダンナの方が興味深いんだよね、やっぱり
正直、関寛斎という人物について全く知らなかったのですが、ドラマ『仁』を観てたなら、あーこの人、仁先生と友達になってそう…って感じの人です。どこまでも清貧、私利私欲と無縁の人。
上野戦争での大活躍ってだけでも、仁先生と重なるんだけど、それどころではない、江戸でコレラが発生と知って江戸に赴き、その対処法を学んで、地元で啓蒙したり。で、その際、寛斎のパトロンとなるのが

「稲むらの火」で有名なヤマサ醬油七代目当主の濱口梧陵。
ドラマ『仁』では「世界の車窓から」石丸謙二郎氏が演じてたっけね。

てゆーか、寛斎への支援という事実を踏まえて、仁先生にも手を差し伸べそうだなと原作者が思ったとしても不思議じゃないわさ。

小説は、主人公であるあいが、開拓地入りを目の前にして、病死するところで終わるんですが、ある意味、ここで死んで幸せだったかも。だって、この後、寛斎は

1912年(大正元年)82歳にして服毒により自らの命を絶つ。

これを知ってしまうと、ちょっとね…。

さて、「みをつくし」の方はというと、
− 日本人著者 | 22:21 | comments(2) | - | - | - |
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コメント
小松原様、お幸せかしら…
次の巻で出番があるか不安だわ。
| itoyan@管理人 | 2013/04/05 10:25 PM |

あ、これ、一話だけ読んだことがある。連載の最終回だから第4章の前らしい。なんかいまいちだった記憶が。「みをつくし」も読んだのはマンジョウみりんとの新聞コラボ広告だけだけどなー。明治や江戸を直接知っている人がいなくなったせいか最近の時代小説はなんか変。
| magatama | 2013/04/04 9:27 AM |

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